日本は地震大国とも言われ、どこにいても地震に対する備えが欠かせません。しかし、住まいや家族、備蓄や避難経路については意識していても、クルマの地震対策については後回しになっている人も多いのではないでしょうか。もしそのクルマを地震で失ってしまったら、私たちの暮らしはどうなってしまうのでしょうか。
文:佐々木 亘/画像:トヨタ(メイン画像=Travis)
【画像ギャラリー】大雨もオフロードも走破性バツグン!! トヨタから新登場「ランドクルーザーFJ」をギャラリーでチェック(27枚)画像ギャラリー地震では車両保険は使えないという現実
「万が一クルマが壊れても、車両保険に入っているから大丈夫」という安心感を多くの人が持っています。実際、台風や大雨による水没、飛来物による損傷などは車両保険で補償されるケースが通例です。
そのため、「地震も同じように対象になるはずだ」と思ってしまうのも無理はありません。しかし、現実には地震・噴火・津波による損害は、原則として車両保険の補償対象外なのです。
建物の倒壊で押し潰されても、津波で流されても、地震が原因の火災で焼けてしまっても、原因が地震である限り、基本的に保険金は支払われません。これは保険会社の対応が冷たいわけではなく、地震は被害が広範囲に発生するため、通常の保険の仕組みでは支えきれないという制度上の限界なのです。
ただ一方で、地震に対するクルマの補償を特約として展開する保険会社もあります。それが、「地震特約」です。地震でクルマが全損になった場合に、修理代や時価額ではなく、あらかじめ決められた定額の一時金が支払われるようになっています。
クルマを買い直すための特約というより、当面の移動手段の確保や生活再建のつなぎ資金としての意味合いが強いと言えるでしょう。
自動車保険で守れないなら意識改革でクルマを守る
ここで一度、「自分にとってクルマは何か?」を考えてみる必要があります。特に、地方ではクルマがなければ通勤も買い物も通院も成り立たない、という人は少なくありません。その意味で、クルマは贅沢品ではなく生活必需品です。
そのため、地震でクルマを失えば、修理や買い替えの問題だけでなく、明日からどうやって生活するかという現実的な問題に直面します。だからこそ、自動車保険だけに頼らない備えも重要です。
たとえば、できるだけ倒壊物の少ない場所に駐車する、もしものときは買い替えられるよう資金面の余裕を意識しておくなど、どれも地味ですが現実的な地震対策となります。
また、地震特約も有効な手段です。保険料は年間数百円から千円台程度と比較的安く、家計への負担は大きくありません。「もしものとき、少しでも現金が入る」という安心を買うという意味では、決して悪い選択ではないとも言えます。
前述した通り、地震特約は、「クルマを元通りにする保険」ではなく、「クルマを失った直後の生活をつなぐ保険」です。そこを理解したうえで、保険料と補償のバランスに納得できるかどうかが、加入を判断するポイントになるでしょう。
【画像ギャラリー】大雨もオフロードも走破性バツグン!! トヨタから新登場「ランドクルーザーFJ」をギャラリーでチェック(27枚)画像ギャラリー地震を補償対象にした車両保険の整備は急務
クルマが生活インフラである以上、地震で失ったクルマをどう再建するか、という部分まで含めた保険の仕組みが社会として求められているでしょう。そこで、早急な自動車の地震保険の整備が必要と、筆者は考えます。
住宅同様クルマにも地域により保険料格差は発生すると思いますが、住宅の地震保険のような仕組みが成立すれば、安心して生活ができるのではないでしょうか。そのためには、民間保険会社だけにリスクを負わせるのではなく、国の関与による再保険制度の整備や公的支援を前提とした制度設計が不可欠でしょう。
地震は、いつ起きるかわかりません。その時、生活を止めないために何ができるのか。その時のために、クルマとの付き合い方を、今一度見直してみてはいかがでしょうか。
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