真冬のドライブでは、気温が下がることで普段は起きないトラブルが発生することがある。しかも、正しい対処法を知らないと事態を悪化させてしまうケースがあるから厄介だ。今回は真冬に起きやすく、かつ知識の有無で明暗が分かれるトラブルと対処法を解説する。
文:デグナー12(Team Gori)/写真:写真AC
ガソリン車と同じじゃない! なんとディーゼルエンジンの軽油は凍結する
ディーゼルエンジン車で最も注意したいのが軽油の凍結。軽油は0℃~5℃前後で、軽油に含まれるワックス成分が分離し、ドロドロに凝固する。この状態になると燃料がフィルターを通過できず、噴射されないため、エンジンが始動不能に。そのため、寒冷地で販売される軽油は、マイナス20℃~30℃の低温でも凍結しにくい仕様になっている。
寒冷地へ行く前の予防策は、燃料残量を半分程度で出発し、現地で寒冷地仕様の軽油を給油すること。日帰りならそこまで神経質になる必要はないが、宿泊など長時間停車する場合は必ず現地給油を心がけてほしい。
また、凍結してしまった場合の対処として、燃料ラインにお湯をかけるという対処法もあるが、誤った場所にかけると別のトラブルを引き起こす恐れがあるため、気温が上がるのを待って自然に溶けるのを待つのが最も安全だ。
親切心が仇になることも! ハイブリッド車の“バッテリー救援”の落とし穴
冬はバッテリー上がりが多発する季節。ここで注意したいのが、ハイブリッドカーでの救援だ。ハイブリッドカーでバッテリー上りを起こしたガソリン車の救援はNG。ハイブリッドカーは、走行用の高電圧バッテリーと、システム起動や電装品用のサブバッテリーという構成になっている。
ガソリン車のように、エンジンスターターを回す大電流を前提としていないため、ハイブリッドカーでバッテリー上がりのガソリン車を救援しようとすると、ハイブリッドカー側の電装系に過大な負荷がかかる。
多くの車種では保護機能により始動できないようになっているが、保護が不十分な場合、コンピューターやハイブリッドシステムが故障した事例もある。親切心が高額修理につながることもあるため要注意だ。
命の危険もあるスタック! トラクションコントロールが雪道脱出の邪魔になる!?
雪道でタイヤが空転し、動けなくなるスタック。現代のクルマにはトラクションコントロール(TCS)が装備されている。これは路面μが低い状況で、エンジン出力を抑制する安全装備だが、深い雪ではアクセルを踏んでも回転が上がらず、前に進めなくなることがある。
そんな時の対処法として、トラクションコントロールをOFFにしてみること。タイヤがある程度空転することで、雪をかき出し、前進できる場合がある。もちろん万能ではないが、試す価値は充分にある。また、脱出後は必ずONに戻すことを忘れずに。
真冬のトラブルは知識で回避できる、もしくは被害を最小限に抑えられる。「まさか自分が」と思った時こそ、備えがモノを言う。冬のドライブ前に、ぜひこの知識を思い出してほしい。
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