君たちなくして今の大ヒットはなし! 多くの傑作モデルを生んだ「原点車」たち

君たちなくして今の大ヒットはなし! 多くの傑作モデルを生んだ「原点車」たち

 ミニバンやSUVといえば誰もが知るジャンルで、ヒットモデルも多い。だけど、今ではドル箱にまで成長したクルマたちにだって、原点となった存在がいるのだ。今回は、時代を先取りして大成功を収めた、各ジャンルの名車を紹介する。

文:木内一行/写真:トヨタ、マツダ、ホンダ、CarsWp.com

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「高級クロスオーバーSUV市場を切り開いた先駆者」 トヨタ・ハリアー

君たちなくして今の大ヒットはなし! 偉大すぎる「原点車」たち
流麗で先進的なシルエットは上品さやプレステージ性を感じさせ、上下2分割したヘッドライトで力強さを演出。全幅は1810mmあるが、全長は4575mmと見かけによらずコンパクト

 SUVがまだRVと呼ばれていた頃、それは泥臭いイメージがつきものだった。ところが1990年代に入るとSUVという呼称が浸透し、1997年にハリアーが登場したことでそのイメージは完全に払拭された。

 6代目カムリのプラットフォームをベースに開発された初代ハリアーは、既成概念にとらわれないまったく新しいジャンルのクルマ。高級乗用車の基本性能とスポーツユーティリティの機動性や機能性を融合させた「スポーツ・ユーティリティ・サルーン」だ。

 それを実現するべく、ウエッジシェイプのボディは大径タイヤと185mmという最低地上高で力強さを演出しつつ、流麗なシルエットでプレステージ性を強調。インテリアも先進的なデザインのインパネやセダン・クーペでは味わえない開放感を実現し、高級車の価値を表現している。

 もちろん走りも既存のSUVとは一線を画すもので、前後ストラットの4輪独立懸架式サスペンションや高剛性ボディで、優れた操縦性・走行安定性としなやかな乗り心地を両立。さらに、さまざまな技術を用いて振動や騒音を徹底的に対策し、高級サルーンに匹敵する快適性や静粛性も手に入れたのだ。

 ちなみに、北米ではレクサスブランドの「RX」として発売して大ヒット。そして、このハリアー(RX)の成功を機に、他メーカーからも同様の高級クロスオーバーSUVが登場したのである。

 今では欧州のスポーツカーメーカーでさえもラインナップするクロスオーバーSUVだが、その原点がここにあったのだ。

「新ジャンルカーとしてミニバンブームを牽引」 ホンダ・オデッセイ

君たちなくして今の大ヒットはなし! 偉大すぎる「原点車」たち
低全高で安定感のあるスタイリングは知的でアクティブなイメージを表現するとともに、小さい前面投影面積で空力性能も良好。乗降性を考慮し後席はヒンジドアを採用

 セダンに代わるファミリーカーとして確固たる地位を築いたミニバン。その勢いは相変わらずで、昨年の新車販売台数を見てもトップ10の半数を占めている。

 そんなミニバン、発祥はアメリカだが日本では1980年代前半に登場した日産・プレーリーや三菱自動車・シャリオが始まりと言われている。しかし、1990年代のブームを巻き起こしたのは初代オデッセイだろう。

 オデッセイが目指したのは「大勢で乗れて使えて、楽しく移動できるクルマ」。これを具現化するために、「空間の使いやすさと快適性」「セダンと同等の爽快な走りと快適な乗り心地」「乗員すべてを守るハイレベルの安全性能」という3つのテーマを柱に開発。そこにホンダの高性能セダン技術を盛り込むことで、セダンの快適性や走行性能と1BOXの広い空間を併せ持つ、新しいジャンルの乗用車が誕生したのだ。

 ミニバンながら低全高のボディは、スタイリッシュなだけでなく乗用車的な運転感覚や優れた乗降性に貢献。それでいて室内は、センターウォークスルーも可能とする広い空間を確保。左右両側から乗降できるよう、あえて後席にヒンジ式ドアを採用したこともポイントだ(当時のミニバンは片側スライドドアが基本)。

 そして、4輪ダブルウィッシュボーンを採用したアコードのプラットフォームを用いたため、乗用車ライクなハンドリングや乗り心地を実現したのである。

 こうしてセダンと1BOXのイイとこ取りをしたオデッセイは、瞬く間に大ヒット。さらにホンダは1996年に初代ステップワゴンをリリースし、これがまた爆発的な人気となった。

 そして同社は、一躍ミニバンのヒットメーカーに成長したのだ。

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