デビュー当初は充電性能や航続距離、使い勝手などで厳しい評価を受けたトヨタ「bZ4X」。しかし2025年秋の大幅改良では、バッテリーやeアクスル、パワーマネジメントをはじめ、内外装まで刷新されるなど商品力を大幅に向上させた。価格改定や補助金も追い風となり、日本で最も売れるBEVへと成長した実力を、試乗を通して徹底検証する!
※本稿は2026年5月のものです
文:渡辺敏史、ベストカー編集部/写真:中里慎一郎
初出:『ベストカー』2026年6月10日号
新旧モデルを味わった岡本幸一郎はこう見た!
bZ4Xといえば登場当初、受電能力やバッテリー残量表示など、さまざまな不都合をカスタマーからツッコまれ、出鼻を挫かれたことを思い出す。
しかし共同開発先のスバルとともに、BEVポートフォリオの重要な一角をe-TNGAが握っていたこともあり地道に改良を加え、2025年秋にはeアクスルやパワーマネジメント、内装やインフォテインメントに至るまで完全刷新に迫る大変更が施されたことで商品力は完全に復活。
当初はディーラーの試乗車登録など身内需要だと思っていた販売台数も、2026年3月は3300台超と、完全に波に乗っている。JAIAではなぜかその他扱いのテスラの販売台数は不明だが、現時点では間違いなく日本で一番売れているBEVということになろう。
試乗したのは74.7kWhのバッテリーを積むZの2モデルで、746kmの航続距離を誇るFFと、フルスペックとなる4WDだ。
共通するのは運動性能を含めた乗り味の質感が高まったこと。サスまわりのチューニング変更に加えて、遮音材を挟んだ合わせガラスを使うなど、数字に現われない商品力も実感出来るほどきっちり向上させているあたりは素直に褒め称えたい。
150kW対応に加えてプレコンディショニング機能も加えられた受電能力はロングドライブでも威力を発揮する。実際、東京〜名古屋の往復でも行動半径にまつわるストレスを感じることはまったくなかった。
補助金施策を肯定するつもりはないが、実質RAV4相当の価格で買えるうえ、TEEMOを使えば経路充電のコスト的ネガも軽減されるのだから、さすがにこれなら売れるのも納得できる。
●渡辺敏史氏の評価
・パワー感……★★★★
・乗り心地……★★★★
・利便性……★★★★
・コストパフォーマンス……★★★★★
【総評】日常に溶け込む磨き上げられたBEVへと進化
外観の変化こそ控えめだが、一歩車内へ足を踏み入れれば、質感の高まった内装と劇的な性能向上に驚かされる。
旧モデルからの大幅な価格改定に加え、手厚い補助金が追い風となり、「特別な存在」から「現実的な選択肢」へと一気に変貌を遂げた。
特に、かつて物議を醸した充電制限や表示の不親切さといった実用面の課題を徹底的に改善し、確かな信頼性を築き上げた点は見逃せない。この安心感こそが、新たなBEVの閾値を更新する鍵となるはずだ。
ユーザーの声に向き合い、トヨタの意地を鮮明に体現したこの一台は、未来への期待を確信へと変えてくれるだろう。
【画像ギャラリー】まるで別のクルマ!? トヨタ「bZ4X」の質感アップした内装&エクステリアをチェック!!(16枚)画像ギャラリー


















コメント
コメントの使い方