ミニバン選びで見落としがちなのが、後席の乗り心地だ。子どもが酔いやすい、長距離で家族がぐったりする。そんな悩みに対し、日産セレナは全グレードでクルマ酔いのしにくさを追求している。単に広いだけではない、家族ミニバンらしい優しさに注目だ。
文:ベストカーWeb編集部/写真:ベストカーWeb編集部、日産
【画像ギャラリー】路面濡れててもバッチリ! 酔わないセレナの雨天でも安心な走行ショットをチェック!(11枚)画像ギャラリー揺れ、におい、圧迫感、視界まで考えた酔いにくさ
日産はセレナで、発汗量や頭の揺れを計測し、クルマ酔いのしにくさを科学的に研究している。ポイントは、酔いの原因をひとつに絞っていないことだ。不快な揺れや頭の揺れに関わる体性感覚、不快なにおい、シートベルトなどの圧迫感によるストレス、外が見えにくいことによる視覚刺激。この4つに対して対策を重ねている。
まず効くのが、身体と頭の揺れを抑える考え方だ。フロントシートは人体の挙動分析をもとに乗り心地を追求し、疲れにくい姿勢を支えるゼログラビティシートも採用する。さらに2列目では、シートクッションで前滑りを抑え、シートベルトが身体に食い込みにくいよう配慮。ベルトバックルの位置も、腹部への圧迫を減らす狙いだ。
視界への工夫もおもしろい。スマートマルチセンターシートを前列側へ移動させれば、2列目や3列目からも外の景色を見やすくなる。酔いやすい子どもにとって、閉じ込められ感が少ないのは大きい。新車臭を抑えた内装材や、オプションの脱臭フィルターなど、におい対策まで用意されているのもセレナらしい。
なめらかな加減速と安定感が家族ドライブに効く
走りの面で効くのが、加減速のなめらかさだ。セレナはアクセルを戻したときの減速を滑らかにするため、モーター回生トルク制御を改善している。ラフにアクセルを戻しても前後にギクシャクしにくい。これ、後席ではかなり重要だ。
ブレーキも同じだ。ブレーキブースターのチューニングにより、ラフに操作してもカックンブレーキになりにくい。信号の多い街中や渋滞では、こうした小さな揺れの積み重ねが酔いや疲れにつながる。運転が上手くなったように感じられるだけでなく、同乗者にも優しい味付けだ。
ハンドリングは、ワインディング路でも狙ったラインをトレースしやすく、余計な操舵を減らして疲れにくくする狙い。さらにエアカーテンによって横風によるふらつきを抑える工夫もある。e-4ORCEでは前後モーターが駆動力と回生ブレーキを制御し、前のめりになる不快な揺れを抑える。
もちろん「絶対に酔わない」とは言えない。体質や体調、運転の仕方でも変わる。ただ、セレナが酔いにくさを本気で考えたミニバンであることは間違いない。広さや装備だけでなく、家族が降りたあとに疲れにくいか。そこまで見るなら、セレナのなめらかな走りはかなり強い武器だ。
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