高齢者の身体能力や判断能力の衰えによる事故が増加し、警察庁では2022年に道路交通法を改正。免許更新時の高齢者運転技能検査が義務化された。ここでは今後対象年齢となる人に向け、高齢者運転技能検査をもう一度おさらいする。
※本稿は2026年8月のものです
文:ベストカー編集部/写真:警察庁、AdobeStock(トップ画像=japolia@AdobeStock)
初出:『ベストカー』2026年9月10日号
高齢者運転技能検査とは?
高齢者運転技能検査は、高齢ドライバーによる深刻な交通事故を防止し、危険性の高いドライバーを早期に確認指導するために、2022年5月13日施行の改正道交法により義務化された。
対象となる条件は、
(1)普通免許を保有していて、更新期間満了時の年齢が75歳以上
(2)更新満了日の前6カ月から過去3年間の間に交通違反歴(信号無視、逆走など通行区分違反、速度超過など11種類)がある
と、以上のふたつ。この両方を満たした場合に、高齢者運転技能検査が義務付けられる。
検査を受ける必要のあるドライバーには、更新満了日の約6カ月前に「講習・検査のお知らせハガキ」が届く仕組みになっている。
具体的な検査内容は上の表に示す5つの課題で、自動車教習所や運転免許センターのコース内で用意された試験車両を運転して採点が行われ合否が決まる。
採点は100点満点からの減点方式で、合格ラインは第一種免許が70点以上、第二種免許が80点以上となっている。
減点の度合いは表に譲るが、同乗する検査員が危険回避のためにブレーキやハンドル操作を補助した場合は危険行為とみなされ一発で30点の減点。
検査に合格すれば免許更新となる。一方、不合格の場合は更新不可だが救済措置が存在する。
免許の有効期限内であれば何度でも受験可能(都度受講料は必要)だし、普通免許以外の原付などへの切り替えは可能。ただし、サポカー限定免許への切り替えは不可となっている。
認知機能検査は?
違反の有無に関係なく運転免許の更新期間満了日の時点で75歳以上の場合、認知機能検査が義務付けられる。また75歳以上のドライバーが特定の違反をした場合には更新時期に関係なく受検が義務付けられる。
認知機能検査は2022年に簡素化され現在もそれを踏襲。イラストを覚えて回答する記憶検査と、検査時の年月日、曜日、時間を答える時間の見当識の2つがあり、検査時間は約20分。
判定は認知症の「恐れがない人」と「恐れがある人」の2択で、後者の場合は医師の診断が必須となり、認知症と診断されれば免許取り消しまたは免許停止処分となる。
現状の課題はペーパーテストで合格しても、クルマの運転リスクを避けることができないため、実車テストとの併用、連動の必要性が議論されている。
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