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【インタビュー】後継者がいない…。そんなバイクショップは連絡を! レッドバロンが本気で乗り出す“事業継承”とは?

配信元:WEBIKE
【インタビュー】後継者がいない…。そんなバイクショップは連絡を! レッドバロンが本気で乗り出す“事業継承”とは?

 老舗バイク店からの事業承継、そして通常店舗の約半分という敷地面積。6月18日にオープンした「レッドバロン大阪守口」は、レッドバロンにとって新しいスタイルの店舗形態となった。同社では同様の出店を事業戦略として積極的に行っていく方針という。その詳細をキーマンの一人である水沼大樹・常務執行役員に訊いた。

⚫︎写真:関野 温/沼尾宏明/レッドバロン

文/沼尾宏明
 
 

後継者不在に悩む老舗ショップから事業を継承

 全国に直営300店舗以上を展開し、国内の新車&中古車バイク販売店で最大規模を誇るレッドバロン。2024年に株主体制を変更し、米国の投資ファンド「ベインキャピタル」が主要株主となったことは記憶に新しい。

 ベインキャピタルは、経営のパートナーとして事業の成長支援に注力する世界最大級の投資会社。幅広い業界における投資経験を有しており、その知見を活かした成長戦略がレッドバロンでもスタートしている。

 その端緒となるのが、6月18日に新規オープンした「レッドバロン大阪守口」だ。同店舗は、レッドバロンでほぼ前例がない「事業承継」によるもの。大阪府守口市で77年にわたって愛されてきたスズキ専門店の山本自動車株式会社からバトンを受け継ぎ、レッドバロンとしてオープンする運びとなった。業界全体が直面する“後継者問題“に対する新たなモデルケースとしても注目を集めそうだ。

 また、店舗面積は従来店の約半分とコンパクト。レッドバロンと言えば、広大な敷地面積を有する大型店が多いイメージだが、今後は新たな形態での出店も行い、新規出店を意欲的に進めていく方針という。



老舗店から事業承継してオープンした「レッドバロン大阪守口」。梅田や難波などの都心部からアクセスしやすく、大動脈の国道1号(京阪国道)沿いという好立地だ。■大阪府守口市浜町1-6-3 電話06-6733-3068 営業時間10~19時(工場受付 18:30まで)  水曜定休(祝日は営業) https://www.redbaron.co.jp/

 また、新しい取り組みとして、異業種の「快活CLUB」や二輪車月極駐車場「ニリーン」との協業(コラボレーション)もスタート。このように従来の常識にとらわれない様々な挑戦が始まっているが、これを進めるキーマンの一人がベインキャピタルからレッドバロンへと転籍し、常務執行役員に就任した水沼大樹氏だ。



株式会社レッドバロン 常務執行役員の水沼大樹氏。総合商社、コンサルタント会社を経て、ベインキャピタルに入社。M&Aを機に知ったレッドバロンの事業内容に惚れ込み、2025年11月にレッドバロンへ転籍したという経緯を持つ。

 
 
 

「一人でも多くのライダーに、楽しく乗り続けていただきたい」

 まず今回の新規出店について、水沼氏に伺った。

 「レッドバロンは先般の株主体制の変更を契機に、次の50年を見据えた新たな成長フェーズへと踏み出しました。直近の具体的な動きが、レッドバロン大阪守口のオープンになります。

 投資における初年度は、事業の未来を切り拓く上で極めて重要な期間です。事業の現状診断を丁寧に行いながら、自社の強みと成長機会の重なりを徹底的に分析・棚卸しました。経営陣と膝を突き合わせ、次の50年を見据えた成長戦略を共に作り上げた結果、新規出店および事業承継において大きな拡大余地があるとの確信に至りました。

 大阪守口店は、レッドバロンにとって11年ぶりの新規出店となります。やはり、新しい店舗が生まれることで、次世代を担う若いスタッフの皆さんにも店長・工場長といったポジションへの挑戦機会が広がり、会社の成長を感じられるという意味でも、現場の皆さんのモチベーションが高まります。

 そして何より今回のレッドバロン大阪守口に関しては“困っているライダーを守りたい”という思いがありました。山本自動車様は、この地域では大変有名な老舗です。近隣にレッドバロンがありますが、山本自動車様は技術・信頼とも常にベンチマークになる優良店でした。しかしながら、後継者がおられず、事業継続が困難な状況を迎えられました」

 山本自動車のアクティブユーザーは数千人と非常に多い。そのまま廃業してしまうと、多数のユーザーがバイクの整備を受けられる場所を失ってしまうのだ。

 「オーナー様が何より胸を痛めておられたのは、“長年、信頼してついてきてくださったお客様(ライダー)の行き場がなくなってしまうこと”でした。ご自身の利害よりも、お客様の安心を守り抜きたいという一心で、次の未来を託すパートナーとして、私たちレッドバロンをお選びいただきました。

 私たちも『一人でも多くのライダーに、一日でも長く、楽しくオートバイに乗り続けていただきたい』『日本の二輪業界全体の健全な発展に貢献したい』というミッションのもと、事業を積み重ねてまいりました。今回の事業承継は、まさにその思想と合致するものです」

 山本自動車のユーザーのメンテナンス履歴はレッドバロンに引き継がれ、「レッドバロン特別会員」として整備やアフターサービスを受けられる。「山本自動車のオーナー様も喜んでおられました」と水沼氏は話す。

 
 

新規出店は大きな柱、事業承継を含めて展開していく



 レッドバロンでは、今後もこうした事業承継を続けていくのだろうか。

 「はい。我々の成長戦略において新規出店は大きな柱です。事業承継を含めて、新規オープンをしていきます。実際には、既に足元で数件動いております。技術モデルや文化の違いがもちろんあるので、全てが全て実現できるかはわかりませんが、先ほど申し上げたように、根底には『一人でも多くのライダーに、一日でも長く、楽しくオートバイに乗り続けていただきたい』という文化がレッドバロンにはあります。そこはぜひ会社として取り組んでいきたいと思っています」

 事業継承はレッドバロン側から働きかけていくのだろうか。それとも話が来るのを待つのだろうか。

 「本当に様々なケースがあります。今回のようにメディアの皆さんから発信いただくことをはじめ、メーカー様、M&Aの仲介業者様、地域に根ざした地方銀行様などからお話をいただくこともあります。様々なパイプからソーシングをしていきます。」

あらゆる立地・規模に対応する、新たな出店スタイルを開拓

 事業承継にあたって、立地などの条件も気になるところだ。

 「条件を決めず、間口を広げて検討します。ただ、レッドバロンでは販売と整備(サービス工場)を一貫して同じ敷地でお客様にお届けすることが原則になっており、全店直営の大きな強みになっております。大阪守口店は、新しい取り組みとして通常のレッドバロンの約半分の敷地ですが、今後は都心部やコンビニの跡地のような狭小地にも出店を狙っていきたいと考えております。とはいえ、やはり販売と整備が一体となっていることが原則ではあります」

なお、事業承継に関する相談は、レッドバロン本部が窓口になるとのこと。悩んでいるオーナーさんは相談してみてはいかがだろうか。

事業継承に関するレッドバロンへの問い合わせ先(メール)
rb-property-development@redbaron.co.jp


大阪守口店は、通常の店舗面積の約半分とはいえ、十分な売場面積と在庫がある。



リフト3機を備えた認証工場。二輪駐車場のほか、2台分の四輪駐車場も備える。

デジタル・DXを推進、ユーザーにはアプリでのコミュニケーションも展開

 新規出店のほか、今後の成長戦略についても生き生きと水沼氏は語る。

 「デジタル・DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進、そして従業員の『働き方改革』と人事制度の抜本的な見直しにも、本気で投資を進めています。

 最新のデジタル技術を活用した接客や顧客体験(CX)の向上はもちろんのこと、時短営業の導入による労働環境の改善など、インフラ投資と制度改革を徹底的に進めてまいります。なぜなら、現場で働くスタッフが心身ともに充実していなければ、真の『ユーザー第一主義』のサービス、そしてお客様に感動していただける体験など提供できないからです」

 デジタル化とは具体的にどういうことだろうか。

 大きく2つの柱から成ります。 一つ目は“オペレーションのバックオフィス側のデジタル化”です。 恥ずかしながら、資料や伝票などに紙文化がまだまだ残っておりまして、店舗の皆さんにとってもオペレーションの工数が大きなボトルネックになっています。そこにデジタルを導入することによって、オペレーションをもっと効率化していきます。

 二つ目は、顧客体験(UX)の向上です。デジタル活用によるシームレスな利便性の向上を追求しつつも、レッドバロン最大の強みである「ヒトで売る」姿勢は今後も変わりません。その温かみと信頼感はそのままに、新たに開発するアプリ等を通じてお客様とのコミュニケーションをより豊かにし、購入後も続く関係づくりを目指していきます。

 また、レッドバロンにはステップアップ試乗やサーキット体験ができる「那須モータースポーツランド」、ツーリングの拠点やバーベキュー場としても楽しめるリゾート施設「カイザーベルク」など、 こちらもまだまだ活用の余地があると思っております。バイクをご購入いただいた後も続くお客様との関係づくりに向け、妄想を膨らませながら 今いろいろと模索しているところです。



従来の会員証はペーパーだったが、2024年からデジタル化(写真右)。整備スケジュールやオイルリザーブシステムの管理がしやすくなった。これが一段と便利になる!?



レッドバロン会員が利用できるリゾート施設「カイザーベルク」を全国6か所に設置。ツーリングスポットや休憩に利用でき、バーベキューなどが楽しめる施設も。



栃木県に二輪専用サーキット「那須モータースポーツランド」も所有。サーキット走行のほか、様々なイベントが実施されている。

レッドバロンが持つ無限の可能性

 妄想を膨らませられるだけの資産がレッドバロンには多数ある。

「創業者である杉浦前会長がここまで築き上げてこられた事業基盤は、本当に素晴らしいものがあります。その偉大な功績と先見性には、心から敬意を感じています。
多くの企業を見てきた中でも、レッドバロンが有する絶対的な強み・ポテンシャルは群を抜いていると確信しています。

 その第一は、現場スタッフの揺るぎない使命感です。バイクへの深い愛情を持ち、『業界を自分たちが支えなければ』という強い志のもとに日々業務に向き合っている。まさにビジョンドリブンな組織であり、二輪業界のスタンダードを自らが作ってきたという誇りと自覚が、組織全体に根付いています。

 第二は、現場の卓越した実行力です。方針が決まった瞬間から、組織が一丸となって動き出すスピードは他に類を見ません。これまで様々な業界・企業に携わってきており、現場を動かすことがいかに難しいかを身をもって知っているからこそ、レッドバロンのこの実行力は圧倒的な強みだと感じています」

 水沼氏は、レッドバロンという企業に惚れ込んで転籍してきた。数多くの企業を見てきた水沼氏にそこまでの熱量を持たせるほど、とてつもない魅力に満ちているのだろう。今後、レッドバロンがいかなる進化を遂げるのか、ユーザーとしても楽しみにしたい。

店舗情報「レッドバロン大阪守口」、7月20日までオープン記念キャンペーン

 最後に改めて、新規オープンした「レッドバロン大阪守口」の詳細を掲載したい。



アクセス良好な国道1号沿いで、二輪駐車場のほか、四輪駐車スペース(2台分)もあり。大阪メトロ谷町線 守口駅より徒歩3分。京阪本線 守口市駅からも徒歩圏内だ。



国内外を問わず多彩なメーカーの新車&中古車を展示。



認証工場の資格を取得。車検や点検に必要な整備機器を備え、国家資格を持つサービスマンが整備を行うなど、国が定めた厳格な基準を満たす。



レッドバロンのプライベートブランド「ROM」の用品も豊富に展示。



スタッフは5名体制。親しみやすい島津店長(写真中央)と、工場長歴28年を数える大ベテランの水岡工場長(写真右から2人目)が在籍している。

 7月20日まで「オープン記念セール」を実施中。アンケートに答えた人に吸水タオルをプレゼントするほか、ヘルメットやグローブをオープン特価で大放出する。さらに、バイクを購入した方へWプレゼントを進呈。Z400FXのミニレプリカと洗車セットがもらえる。

レッドバロン大阪守口 

【店舗データ】

住所:570-0093 大阪府守口市浜町1-6-3
定休日:水曜日(祝日は営業)
営業時間:10:00~19:00(工場受付 18:30まで)
電話番号:06-6733-3068
工場直通電話:06-6733-6812 ※修理・車検・点検のお問い合わせは工場直通電話まで

【アクセス情報】

・国道1号(京阪国道)沿い、浜町交差点から大阪方面へ約150m、左側。八島交差点から寝屋川方面へ約200m右側。
・京阪本線 守口市駅 東口①・②番乗り場から京阪バス「国道4または寝屋川守口線1・9」に乗車、「地下鉄守口」バス停下車。徒歩5分。
・大阪メトロ 谷町線 守口駅から徒歩3分。
・京阪本線 守口市駅東口からタクシーにて約700円。

 

詳細はこちらのリンクよりご覧ください。
https://news.webike.net/bikenews/552399/

【インタビュー】後継者がいない…。そんなバイクショップは連絡を! レッドバロンが本気で乗り出す“事業継承”とは?【画像ギャラリー】
https://news.webike.net/gallery3/552399/552404/

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