北海道留萌市在住の写真家・佐藤圭さんが撮った貴重な動物、風景写真をお届けする週末連載。
第48回は、「日本一早い大雪山の紅葉」第4弾、十勝岳連峰の紅葉をお届けします。
テレビドラマ『北の国から』とラベンダー畑で有名な富良野と、青い池など多くの絶景ポイントで世界に知られる美瑛。
この2大観光スポットの東側にそびえる十勝岳周辺の紅葉は、空港からのアクセスがいいので、東京から日帰りで見に来る人もいるそうですよ。
写真・文/佐藤圭
【画像ギャラリー】紅葉のスカートをまとった十勝岳連峰の絶景!
旭川空港から1時間で着く大雪山の絶景ポイント
これまで3回にわたって「大雪山系の日本一早い紅葉」を紹介してきましたが、今回お届けするのは、現在も活動している火山・十勝岳周辺の紅葉です。
旭岳や白雲岳、黒岳、赤岳などの表大雪の山々の紅葉が終わりに近づく頃、十勝岳連峰の麓の紅葉が鮮やかになります。
紅葉鑑賞ポイントは、十勝岳連峰と富良野、美瑛、旭川市街を360度の眺望で望める望岳台と、標高1280mと北海道で一番高い所にある温泉・十勝岳温泉の凌雲閣が、特におすすめです。
こちらの紅葉ポイントの特徴は、アクセスがいいことです。黒岳へはロープウェイ、銀泉台や大雪高原温泉沼へはシャトルバスに乗り換える必要がありますが、望岳台と凌雲閣へは直接マイカーやレンタカーでアクセスすることができます。
旭川空港から、望岳台までは約50分、凌雲閣へも1時間程度で到着します。
この季節、望岳台、凌雲閣へ上る道は、両側に赤と黄、緑のカーテンが引かれたようで、絶景のドライブルートとして有名です。
十勝岳は活火山なので、山頂付近には広葉樹がありません。岩や砂の荒々しい姿で噴煙も上がっています。
しかし、その裾野には黄色く色づいたダケカンバや朱色に紅葉したウラジロナナカマドなどの広葉樹が広がっていて、ビューポイントからは、雄大な岩山と紅葉のコラボレーションを見ることができます。
望岳台は十勝岳の、凌雲閣は富良野岳の登山口に位置しているので、登山者たちの拠点にもなっています。
冬になって雪が降ると、カーブが続く道路が凍結して危ないので、美瑛方面から望岳台への道は通行止になります。
バックカントリースキーを楽しむスキーヤーやスノーボーダーたちは、通年開通している富良野からの道を車で凌雲閣まで上がって、富良野岳や十勝岳で滑っているようです。
佐藤 圭 kei satou
1979年、北海道留萌市生まれ。動物写真家。SLASH写真事務所代表。MILLETアドバイザー。
日本一の夕陽と称される留萌市黄金岬の夕陽を撮影するために写真家の道に入る。北海道道北の自然風景と野生動物を中心に撮影を続け、各地で写真展を開催し、企業や雑誌、新聞などに写真を提供している。
2018年、エゾナキウサギの写真「貯食に大忙し」で第35回『日本の自然』写真コンテスト(主催:朝日新聞社、全日本写真連盟、森林文化協会)で最優秀賞受賞。
ウェブサイト:https://www.keisato-wildlife.com/
Facebook:https://facebook.com/kei.sato.1612
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