2021年11月16日(日本時間)、マツダの新型SUV「CX-50」がついに世界初公開となった。これまでマツダのSUVラインナップは、サイズの小さいモデルから順にCX-3、CX-5、CX-8といった車種が基本だった。そこへ背が低く、より乗用車に近いクロスオーバーSUVとして2019年に国内投入されたのがCX-30だ。
そして、先月10月にマツダは怒涛のSUV拡充計画を発表。突如として計5車種に及ぶSUVを、2022年以降順次新規投入する方針を打ち出したのだった。そのトップバッターが今回初公開となったCX-50。新たに誕生したマツダのSUVは、果たしてどのような位置づけのクルマなのか? そしてマツダの狙いとは。
文/ベストカーWeb編集部、写真/MAZDA
見た目もワイルドな新型CX-50は2022年1月に生産開始
意外や意外。アンベールされた新型CX-50は、想像した以上にワイルドなエクステリアをもって我々の前に登場した。
基本的には、近年のマツダ車に共通する鼓動デザインを踏襲しつつも、CX-5やCX-30などと比較すると、かなりワイルドに仕立てあげられており、外観は相応の新鮮さも感じられる。
さらに、じっくりとボディラインを見ていくと、曲線的で流麗なデザインが多かった近年のマツダ車にあって、比較的直線的でオフロード志向をより感じさせるたたずまいにも見える。
このCX-50は、冒頭でも触れたとおり、マツダが2022年以降拡充する新型SUVとして、2022年1月に生産が開始される。同車を皮切りに登場するCX-60、CX-70、CX-90のなかでは最もコンパクトな「スモール商品群」に位置付けられ、実はトヨタとの合弁新工場「Mazda Toyota Manufacturing,U.S.A., Inc. (MTMUS)」(米国アラバマ州ハンツビル)で生産される初のマツダ車でもある。
ハイブリッドも遅れて追加! トヨタ カローラクロスとの関係は?
来年から米国で発売されるCX-50。初公開の今回発表された情報は多くないが、まずは肝となるパワートレーンから見ていこう。
当初ラインナップされるモデルのパワートレーンは、NA(自然吸気)の2.5Lガソリンエンジン「SKYACTIV-G 2.5」と、同ターボの「SKYACTIV-G 2.5T」の2種類。多少の仕様差はあるかもしれないが、いずれもCX-5やCX-8などに搭載され、日本でも馴染みの深いエンジンを採用している。
また、駆動方式は「i-ACTIV AWD」を組み合わせ、全車4WDとなる。最低地上高も「オフロードでも安心な」レベルを確保しているという。さらに、数年以内にハイブリッドモデルを追加することも発表された。
さて、先述のとおり、このCX-50はトヨタとの合弁新工場で生産されるが、そうなると気になるのがトヨタ車との関係性。そのフォルムをよく見るとカローラクロスと共通する部分も見受けられるが、この点マツダに問い合わせると、「コンポーネントのソーシングや調達はトヨタとマツダが独自に行っていますが、合弁のメリットを生かし、材料(鉄板や塗料など)は一部共通化を行っています」とのこと。
ただ、このコメントにもあるとおり、エクステリアは完全に差別化されており、独自のパワートレーンを搭載していることからも、いわゆるバッジエンジニアリング的なモデルにはない独自性がハッキリと感じられる仕上がりだ。
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