かつては日本クルマ界の頂点に君臨していたクラウン。「裕福の象徴」であったこのクルマも、初登場から65年をすぎ、モデルサイクルも15代を数えると、さすがに存続の危機が噂されるようになった(江戸幕府のようですね…)。
そんなクラウンの次期型情報は錯綜を極めているものの、当編集部がトヨタ関係者に取材したところ、「モデルの存続は揺るがない。ただイメージは大きく変わり、4ドアクーペになる」という衝撃的な情報が舞い込んできた。
あのクラウンが…。以下、現時点でつかんでいる情報を整理してお届けしたい。なお現時点での次期クラウンの登場予想時期は、約1年半~2年後となっている。
文/ベストカーWeb編集部
写真/ベストカー編集部、トヨタ
■次期型は4ドアクーペに生まれ変わるのか
クーペライクなデザインで若返りを図った現行クラウンだが、その歴史と伝統による大きな呪縛があったのも事実。そこで次期型では、スポーツ路線を強めるだけでなく、既存のクラウン像を打ち破るスタイリッシュな4ドアクーペに生まれ変わるというのが現時点で編集部に伝わっている最新情報。
そのブレークスルーを象徴するのが、新デザインのフロントマスクだ。EVの「bZ4X」同様の薄型LEDライトに、横基調の大型グリルを採用した低重心を予感させるスポーティなマスク。クーペ感を演出するルーフラインはより伸びやかとなり、トランクリッドを小型化することで、ファストバッククーペ的なフォルムに仕上げられる。リアテールもコンパクトかつシャープなデザインとし、スポーツカーライクに仕上げる。
デザイン以上の大改革が、シリーズ初のFF化だ。
走りのよさとキャビンの広さを両立させたGA-Kプラットフォームへと移行させ、コストダウンを図る。現行型クラウンも、レクサスLSなどと同じ大型FR用GA-Lプラットフォームを使用しているが、実は車幅を1800mmとしたクラウン専用仕様。これだけでもコストがかかっており、さらに車幅の制約はデザインの制約にも繋がる。そこでプラットフォームの共有化と全幅を抑えるため、次期型のFF化は開発上の必須項目となったようだ。
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