2022年9月、いよいよ発売開始となった新型クラウンクロスオーバー。そしてパトカー好きにとってクラウンといえば、もちろん即「パトカーに採用されるかどうか」だ。クラウンは伝統的にパトカーとして採用され続けている。はたして「クロスオーバー」となった新型クラウンは、パトカーとして採用されるのだろうか。あるいは2023年内に姿を現すであろう新型クラウン「セダン」のほうがパトカーに採用される可能性が高いのか。それぞれの可能性を検討してみた。
文/ベストカーWeb編集部、写真/TOYOTA、ベストカー編集部(スクープ班)、三橋仁明/N-RAK PHOTO AGENCY
■従来型クラウンは「パトカー専用モデル」が型式認定されている
そもそも歴代クラウンには「パトカー専用仕様」がメーカー側で設定されていて、型式指定を受けている。一般市販グレードをパトカー仕様に改造しているのではなく(つまり他メーカーのパトカーのように、市販モデルをパトカー仕様に改造しているわけではなく)、最初からパトカー用の基本装備を搭載して、その仕様で型式指定を受けているのだ。
過去には日産セドリックもパトカー仕様が型式指定を受けており、クラウンと並んで全国配備のパトカーの2大主要車種となっていた。
一般的にパトカーと呼んでいるあの警察車両、専門的には【無線警ら車】と呼ばれ、全国の警察本部や警察署などに配備され事件や事故の通報により現場に急行したり、文字通り警らのために街中や住宅地などを走って犯罪の抑止や発見などの活動をする。
そしてもう一つ、運転者にとって気になる存在が【交通取締用四輪車】だ。これは交通機動隊や高速隊に配備され、主に交通違反の取り締まりなどに用いられる。交通取り締まり用覆面パトカーもこの中に含まれる。
歴代クラウンは【無線警ら車】、【交通取締用四輪車】それぞれ型式指定を受けており、警察庁が一般入札によって一括購入する、いわゆる「国費もの」の大多数を占めているのだ。
また、警察庁がパトカーの一般入札を実施する際、「仕様書」が提示される。そこには排気量が2500cc以上であることや、定員が5名以上であること、前席の座面から天井までの高さが900mm以上であることなどの要求仕様が示されている。
トランクルームの容量に関する仕様も示されており、これが現在の220系クラウンでは不足しており、一時期「220系クラウンはパトカーとして採用されないのでは?」と言われたが、本年初頭ごろより配備が進み、現在全国で見るようになっている。クラウンはパトカー仕様を開発するにあたり、この仕様に合致するようにしているのだ。
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