マツダ CX-60は全4つのパワートレインが存在。とくに売れ線はディーゼルだが、これもマイルドハイブリッドと素の2種類をラインアップ。だが、不思議と同じエンジンなのにマイルドハイブリッドモデルがハイスペックなのだ。一体なぜよ!?
※本稿は2023年2月のものです
文/鈴木直也、写真/MAZDA、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2023年3月10日号
■直6ディーゼルが選択した苦肉の策?
これは、マイルドハイブリッド仕様がハイスペックなのではなく、電動アシスト機能を持たない「素」の3.3L、直6ディーゼルがディチューンされている、と考えるべきなんじゃないかな。
開発者の説明によると、ライバルより10%大きい3.3Lに排気量を設定したのは、目標の出力・トルクとベストな燃費・排ガスを両立させた結果だそうで、そのカギは低めの過給圧とリーンな燃焼にあるという。
さらに、最新の内燃機関はハイブリッドとの組み合わせでベストな性能を発揮するデザインがトレンド。ハイブリッドパワートレーンのトルクは、エンジントルク+モータートルクだから、逆に言えばエンジンは常に「楽をしている」わけで、燃費や排ガスで無理をせずピークパワーを高めることが可能となる。
CX-60の3.3L、直6ディーゼルは、23ps、5.1kgmマイルドハイブリッド仕様のほうがハイスペックだが、電動アシストの助けなしに同じスペックを狙おうとすると、たぶん排ガスと燃費が苦しくなっちゃうんじゃないかと想像する次第です。
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