バカ売れ中の新型プリウス。歴代モデルとは異なり、デザインも走りも文句ナシのデキに!! ただ一部ユーザーから乗り心地がちょっと……という意見があるのも事実。そこで名門テインが専用の足回りを発売したのだが、このデキが素晴らしいのなんのって。ノーマルと比較しながらその完成度を暴露します!!
文:伊藤梓/写真:池之平昌信
■新型プリウスは超カッコいい!! だけど乗り心地が気になる人も……
「自分の愛車が大好き!」という人ほど、「より愛車をかっこよく、さらに良いクルマにしたい」という気持ちが強いハズ。
まずは、車高を下げて、運転して楽しいクルマに。でも乗り心地も犠牲にしたくないし、価格もなるべく抑えたい……。そんなクルマ好きの欲張りセットな夢を叶えてくれるのが、テインの車高調だと思う。
今回、横浜市戸塚区にあるテインの本社で見せてもらったのは、新型プリウスのデモカーだ。
テインの車高調「RX1」と、車内からショックアブソーバーの減衰力を調整することができたり、自動で減衰力を調整する機能も備える「EDFC 5」が装着されていた。
新型のプリウスは、先代からデザインがガラリと変わり、さらに気持ちよく運転ができる操縦性も高いモデルへと進化している。
その変身ぶりに、SNSなどでも「かっこいい!」「これまでは興味なかったけどこれなら欲しいかも」という好意的な声もよく聞くようになった。
しかし、実際に運転してみると、確かに運動性能は抜群に良くなっているのだが、とくに後席は乗り心地が硬く感じるシーンもある。
プリウスは、最初から1〜2名乗車だけというより、後席に誰かを乗せる想定で購入する人も多いはず。そうなると、まずはこの乗り心地を改善したいところだ。
■どんな路面でも乗り心地を担保!! しかも減衰力を乗りながら調整もできちゃう
車高調にも色々あるが、今回プリウスに取り付けられている「RX1」は、ストリートユースに振った全長調整式の車高調だ。さらにRX1には独自の機能が2つついている。
1つ目は、従来強化ゴムアッパーマウントによってキャンバー角が調整できない車種でも、「キャンバー調整式ロアブラケット」が装着されているため、キャンバー角を4パターンのセッティングから選ぶことができるというもの。
2つ目は、ラリーから技術をフィードバックした「ハイドロ・バンプ・ストッパー(H.B.S.)」だ。通常フルバンプするようなシーンだと、バンプラバーからの反発力が伝わって、不快な乗り心地になってしまうことがあった。
しかし、H.B.S.は、内蔵するバルブによって、通常の減衰力とは別の減衰力を発生させ、フルバンプ付近でのみ減衰力を増大させるという。
今回の試乗コースは一般道なので、フルバンプするようなシーンは試せないが、クルマの限界付近でもしっかり乗り心地を担保してくれるのはありがたい。
そして、デモカーには車内のコントローラーと連動し、モーターを介して減衰力を調整できる「EDFC 5」が搭載されていた。
新型プリウスのサスペンション構造では、手動で減衰力を調整することができないため、減衰力を調整したい場合はこのEDFC 5を取り付ける必要がある。
これは単に車内から減衰力をコントロールできるだけではない。通常、テインの減衰力調整式ショックアブソーバーは16段調整式だが、EDFC 5によってさらに、32段、64段、96段モードともっと細かい減衰力調整が可能だ。
さらに、加速Gや旋回Gの変化量、また車速に応じて、自動で減衰力を調整してくれたり、ドライバーの運転傾向を学習して減衰力に反映するAIも搭載されているという。
説明を聞きながら「今時の車高調ってこんなに賢いの!?」と思わず驚いてしまった。
「しかし、ここまで様々な機能がついていて、自分に扱い切れるのだろうか」と思うところも……。早速、乗り味がどんな風に変わったか体感しつつ、様々な機能も試してみることにした。
コメント
コメントの使い方TEINの車高調と言うと長いこと、高額競技用でなくても(他社と比べれば)スポーツ走行に耐えてくれて、
でもその分だけ他よりかなり硬い、しなやかさに欠けるという印象が強かったです。それが電子制御化によって
純正よりも乗り心地が良くなるほどの激変しているとは。紹介モデルはかなり高額なものの、競技用と比べたらまだ買える範疇なので、興味沸きました