■ファイナルエディションは700台限定!!
驚きのニュースが飛び込んできた。
三菱自動車は2019年4月24日からパジェロ特別仕様車「FINAL EDITION」を700台限定で発売し(車両価格453万600円)、また2019年8月にパジェロ国内向け仕様の生産を終了するという。
パジェロといえば、かつて三菱を、いや日本製クロカンを代表する車名だった。初代は1982年に登場し、80年代終盤からクロカンブームを作り上げ大ヒット。1991年1月にフルモデルチェンジを実施して2代目に切り替わってさらに人気が爆発。1992年9月はワゴンとバン合わせて9061台を売り上げてパジェロ史上最高販売台数を記録した(この年のパジェロ累計販売台数は83685台)。
またパリ・ダカールラリーでも大活躍し、7大会連続優勝を含む、総合優勝12回という記録を持つ。
今回用意された「FINAL EDITION」は人気グレードである「EXCEED[クリーンディーゼル車]」をベースとし、寒冷地仕様やカーテンエアバッグ、マッドフラップなどの人気オプション装備を装着してお求めやすい価格とした。
成約プレゼントとして「FINAL EDITION」のロゴ&シリアルナンバーが刻印されたイルミネーション付スカッフプレート、シリアルナンバー入りのオリジナルウォッチ、オリジナルステッカーなどが用意されているという。
■新型パジェロの雄姿を日本市場で見ることはできるのか?
そんな名門中の名門ブランドであるパジェロだが、近年特に日本市場は販売不振に苦しんでおり、2018年の累計販売台数は747台。直近2019年3月の月販台数は89台だった。
もちろんパジェロは現在70カ国以上で販売しており、海外生産販売は続いてゆく。
とはいえパジェロの国内累計販売台数は64万台以上。今回いったんその歴史の幕を下ろすことになったが、次期型の可能性はないのか?
三菱社内では複数サイズのSUVの開発が進んでおり、これらがデビューするさいに名門ブランド「パジェロ」の車名が再起用される可能性はもちろんある。
しかし電動化に向けて突き進んでいる三菱の経営戦略上、新型車をラインアップさせるならPHEVは必須であり、できるなら完全EVでのデビューが望ましいだろう。
また日産とのアライアンスを前提としており、その日産にパスファインダーやアルマダがある以上、プラットフォームの共用化は避けられない。
EV化が難しいフルサイズSUV(「パジェロ」の名前を冠するなら当然フルサイズだろう)で、日産車とプラットフォームを共用化して日本市場で再販売……となると、ハードルは非常に高いと考えざるをえない。
それでも、三菱は近年海外ショーで積極的に大型SUVを展開しており、そうした新型車が日本市場にも投入される可能性はある。
パジェロファンには今回は悲しい知らせではあるが、販売が苦戦したままズルズルと売り続けるよりは、ここらでスパッと国内販売を終了して、次期型の開発完了まで雌伏の時をすごすのだ…という戦略なのだと信じたい。
次期型パジェロ、日本市場投入検討のニュースが入ったら、すぐさまお伝えします。
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