上汽通用五菱汽車がインパクトのあるEVを発表した。上汽通用五菱汽車の「宝駿」ブランドから登場した「悦也」という名のEV、誰もが知るあのクルマにどことなく似てる……!?
※本稿は2023年8月のものです
文/角田伸幸、写真/SUZUKI、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2023年9月26日号
■中国でジムニーEV登場? 宝駿の「悦也」が大人気
2020年、なんと50万円という価格で登場して大ヒットとなった中国製EV「宏光MINI」。このクルマを手がけた上汽通用五菱汽車が、またもや話題となりそうなニューモデルを発表した。
実は同社は2つのブランドを持っていて、宏光MINIを手がけたのは五菱というブランド。今回取り上げるのはもうひとつの「宝駿」が発売した「悦也」というEVだ。
まずは写真をご覧いただきたいのだが、外観はほぼスズキのジムニー(笑)。スクエアなボディに2ドア4座というレイアウト、フロントバンパーの造形もそっくりだ。
さすがにジムニー並みの4輪駆動システムは実現できなかったようだが、街乗り用のEVとしてはSUVテイストをうまく取り入れており、インパクトがある。
■中国EV最大の魅力は使い勝手と価格!
悦也のボディサイズだが、全長3381mmで全幅1685mm、全高が1721mmある。軽自動車並みの全長に5ナンバー車なみの車幅というわけだから、ジムニーというよりジムニーシエラに近い感じかもしれない。
パワートレーンだが、容量28.1kWのリン酸鉄リチウム電池を積み、最大出力50kWのモーターを駆動、最大で303kmの走行が可能だという。最高速度は時速100kmで、普通充電のほか、急速充電にも対応する。
しかし最新の中国車だけあって、最大の魅力は使い勝手だろう。横長液晶を2枚並べたインパネは最新のEVの流儀に則っており、助手席前のダッシュボードにはスマホホルダーやトレイがひっかけられる。最新のADASも備えているから、クルマから降りて駐車はクルマ任せなんてことも可能だ。
この悦也、標準グレードが160万円なのだが、5月下旬に発売したところ5000台の予約が入り、大人気なのだという。改めて、中国の自動車開発のスピード感を実感する1台といえそうだ。
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