まるで映画の特撮スタジオ! 日産の新しいデザイン基地がチョーかっこよすぎた!

まるで映画の特撮スタジオ! 日産の新しいデザイン基地がチョーかっこよすぎた!

 日産自動車が、新たなデザイン開発の拠点となるデザインプレゼンテーションホールを公開した。最新のゲームテクノロジーを応用したというその現場はまるで映画の撮影スタジオのよう。その詳細をお伝えしよう!

文/ベストカーWeb編集部、写真/日産自動車

■デザイン開発にゲームのテクノロジーを応用

公開された日産の新デザインプレゼンテーションホール。眼前に湾曲した巨大なスクリーンが!
公開された日産の新デザインプレゼンテーションホール。眼前に湾曲した巨大なスクリーンが!

 新たなプレゼンテーションホールが作られたのは、神奈川県厚木市にある日産グローバルデザインセンターの内部。

 厳格なセキュリティを通過して招き入れられたのは、湾曲する巨大なスクリーンを備えた、広々としたホールだ。

 床から天井まで届くアーチ型のスクリーンの左右幅は40mくらいあるのではなかろうか。ソニー製のクリスタルLEDという4Kパネルを6枚繋げているので総解像度は24Kだ。天井にはLED照明が埋め込まれ、早朝や昼間、夕暮れといった光の加減を再現できる。7.1chという音響システムまで完備している。

 その名も「The Arc(弓)」と呼ばれるこのデザインプレゼンテーションホールは、日産が今後のデザイン活動を、よりスピーディにかつ大胆に行っていくための拠点だ。

 同社のグローバルデザイン担当専務執行役員であるアルフォンソ・アルバイサ氏によれば、日産のデザイン部門は2000年代からデジタル技術に関する検討を始め、2016年からはVR(バーチャルリアリティ)も導入したという。

 そんな過程で注目したのがビデオゲームの世界。この分野では自動車開発にも応用できそうな急激な変革が起きていた。そこでそのテクノロジーをデザイン開発にも応用し、出来上がったのが、この施設なのだ。

■デザイン開発を短縮しよりダイナミックなクルマ作りを目指す

プレゼンテーションするグローバルデザイン担当専務執行役員アルフォンソ・アルバイサ氏(右)とエグゼクティブ・デザイン・ダイレクターの田井悟氏
プレゼンテーションするグローバルデザイン担当専務執行役員アルフォンソ・アルバイサ氏(右)とエグゼクティブ・デザイン・ダイレクターの田井悟氏

 ここでできることは実に多彩だ。たとえばスクリーンに世界各地の風景をCGで映し出し、その前に実車を置けば、クルマを現地に運んだような景色や光を再現してデザイン評価ができる。

 開発の初期段階でまだ現車がない場合でも大丈夫。高精細な車両のCGモデルを風景の中に合成し、スクリーンに実車サイズで表示できるのだ。リアルタイムでぐりぐりと車体を動かしたり、ボディに風景を写り込ませたりできるので、バーチャルワールドでの車両評価が可能になる。

 このホールは、世界各地にある日産のデザイン拠点とも繋がっていて、各地のスタッフの様子も映し出すこともできる。たとえばカリフォルニアとロンドンのデザイナーがVRゴーグルをかけてバーチャル空間でクルマのシートに座り、その様子をスクリーンに映しながら会話にジョインすることもできるわけだ。

 こうした技術を通じて、日産はデザインの熱量を下げることなく開発期間を短縮し、よりダイナミックなクルマ作りを実現させようとしている。近年は映画やCM作りの現場でもバーチャル化が進んでいるが、それを自動車ビジネスに持ち込む事例は画期的だ。これからの日産車のデザインの変化が楽しみだ。

【画像ギャラリー】日産デザインへの意気込みが伝わるホールの様子(25枚)画像ギャラリー

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