WILLER EXPRESSは、年末年始(2023年12月22日(土)~2024年1月8日(日))の高速バス「WILLER EXPRESS」の予約状況から予約動向をまとめた。もっとも人気の路線はどこなのか?
文:古川智規(バスマガジン編集部)
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■調査概要はこんな感じ
同社の調査は、2023年の年末年始における高速バス「WILLER EXPRESS」の予約動向として行われた。2023年11月15日時点での概要は次の通り。対象期間は2023年12月22日(金)~2024年1月8日(月)。高速バスの予約数は前年同期比48%増と好調で、全路線の9割において前年同期比増、コロナ前(2019年)同水準に回復した。
高速バス利用目的としては、第1位「ライブ・イベント」での利用でいわゆる推し活目的がトップに立った。第2位「観光・グルメ」で、こちらはオーソドックスな目的だ。第3位「帰省」で、長期休暇では当然の結果と言えよう。
男女比は3:7と女性利用が7割強と推し活御用達の様相だ。年代別では男女ともに20代の利用が半数を超えるようだ。路線別の人気ランキング第1位は「東京⇔岡山・広島」線で前年比+85%、第2位は「東京⇔大阪」線で同+71%、第3位が「東京⇔長野」線で同+63%となった。
■夜行の選択肢はバスのみ?
目的や年代は後述数するとして、長距離路線における夜行の需要は高いのが現状だ。鉄道ではサンライズ瀬戸・出雲しか夜行列車はなく、夜行の長距離フェリーは設定航路がかなり限られるので一般的な利用には向かないという現状では、街中から目的地に夜行で直行できるバスは安くて魅力ある唯一の選択肢なのだろう。
夜行列車は需要があっても運行乗務員や深夜・早朝に停車になる駅では駅員の人件費も重くのしかかり、さらに運賃・料金の配分がJR各社の営業キロによるので旅客会社により温度差があることから、満席でも収益につながらないので廃止の流れは止められず、前述の通り2列車のみを残す。この分野においてはバスが市場をほぼ独占している状態だ。