2月も終盤。関東圏ではスタッドレスタイヤから夏タイヤへの履き替えを考える時期だ。そんなタイミングで気になるのがオールシーズンタイヤの存在。1年中履きっぱなしでOKという触れ込みは本当なのか? 性能、コスト、そして寿命まで含めて、その実力を整理してみたい。
文:ベストカーWeb編集部/写真:Adobestock(tkyszk@Adobestock)
【画像ギャラリー】冬の初めと終わり、意外とめんどいスタッドレス脱着がこれ!(5枚)画像ギャラリー関東の冬事情とオールシーズンタイヤの立ち位置
関東圏の降雪はシーズン中に数回あるかないかという年も多い。だからこそスタッドレスタイヤを履くべきか悩むユーザーは多いのである。雪が降れば交通は大混乱。しかし晴れてしまえば乾いた路面が続く。この“微妙な冬”こそ、オールシーズンタイヤが注目される理由だ。
オールシーズンタイヤは、サマータイヤとスタッドレスタイヤの中間的存在である。ドライ路面やウェット路面での性能を確保しつつ、浅雪程度であれば走行可能なスノー性能も備えている。製品によってはスノーフレークマークを取得し、冬用タイヤ規制下でも走行可能なモデルもある。
ただし、凍結路面や圧雪路ではスタッドレスタイヤに及ばない。ここを理解せず「雪道も万能」と考えるのは危険である(※近年はダンロップのシンクロウェザーのように、乾燥路や氷上での性能を高めたオールシーズンタイヤも登場している)。
履き替え不要のメリットは想像以上に大きい
最大のメリットは、やはり履き替え不要という点だ。タイヤ交換の工賃は1回あたり数千円から1万数千円。年2回交換すればそれなりの出費になる。さらに保管場所がないユーザーはタイヤ預かりサービスを利用することになり、その費用も加わる。
オールシーズンタイヤなら基本的に通年使用が可能。履き替えの手間も予約の煩わしさもない。都市部でクルマを使う頻度がそこまで高くないユーザーには、この利便性はかなり魅力的だ。
また、突然の降雪でも慌てずに済むという安心感もある。スタッドレスタイヤを履いていないタイミングで雪予報が出るとヒヤヒヤするが、オールシーズンタイヤなら心理的余裕が違う。
走行性能と燃費はどうなのか?
気になるのは夏タイヤとの比較である。近年のオールシーズンタイヤは進化しており、ドライ性能やウェット性能はかなり高水準にある。ただし、スポーツ走行を楽しむようなハイグリップ性能までは期待すべきではない。
燃費性能はサマータイヤと同等か、わずかに劣るケースが多い。トレッドパターンが複雑で、ゴムも低温域対応のため若干柔らかめであることが影響する。ただ、一般的な街乗りレベルで体感できる差は小さい。
静粛性についてはモデルによって差がある。高速道路のロードノイズを重視するなら、ラベリング性能やユーザーレビューを確認するといいだろう。
寿命はどうなのか? 夏タイヤ・スタッドレスとの比較
ここで気になるのが寿命である。結論からいえば、使い方次第だがオールシーズンタイヤの摩耗スピードは夏タイヤよりやや早い傾向にある。
理由はコンパウンドだ。低温域でも硬くなりにくいゴムを採用しているため、真夏の高温路面では摩耗が進みやすい。一方で、スタッドレスタイヤよりは耐摩耗性に優れるケースが多い。
ただし重要なのはトータルで考えることだ。夏タイヤとスタッドレスタイヤを併用する場合、それぞれの使用期間を半年ずつ程度としても、保管中にゴムは経年劣化するため、溝が残っていても4年から5年で交換するケースが多い。
オールシーズンタイヤは通年使用のため摩耗は進むが、保管劣化は少ない。年間走行距離が少ないユーザーなら、結果的に交換サイクルは大きく変わらない可能性もある。逆に走行距離が多いユーザーは、夏タイヤ単体より早めの交換を想定しておいたほうが安心である。
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