ホンダが2023年夏から発売している、一般向け初のEV「EM1 e:(イーエムワン イー)」。今年8月には一層の電動車普及のため、東京都内の500名のユーザーを対象としたモニターライダーを募集。昨日、これを記念してホンダ・ウエルカムプラザ青山にて、『そろそろ e かも。EM1 e: スペシャルイベント』が開催された。
イベントには今回のモニターのうち抽選で20名が参加。また、ホンダ車オーナーでもある「DREAMS COME TRUE(ドリームズカムトゥルー)」メンバーの中村正人氏、ホンダモーターサイクルジャパン代表取締役社長・室岡克博氏が登壇し、EM1 e:の魅力を語った。
都内47か所の「ガチャコ」でバッテリー交換ができる使い勝手が魅力
ホンダは以前から、「ベンリィ e:」や「ジャイロ e:」といった業務用バイクの電動モデルをラインナップしている。既に日本郵便には16000台を納入し、配達員から高い評価を得ているという。これを踏まえて一般ユーザーに向けて開発、販売されているのが「EM1 e:」だ。エンジン車と全く異なるスムーズな乗車感覚に加え、ホンダが培った二輪開発の技術からくる、基本的な操作の安心感も特徴だ。
EVのウィークポイントとしてよく言われるのがバッテリーの問題。EM1 e:はフル充電で約53kmを走行することができるが、やはりガソリン車よりも短い距離となる。しかし、ホンダは脱着可能なバッテリーによる、バッテリーシェアサービスへの適合でこれをカバー。「ガチャコ」としてエネオス、国内バイクメーカーが共同で開発しているバッテリーシェアシステムは、既に都内47か所でスタンドが稼働中だ。月々の定額でバッテリーの交換がし放題となるため、移動中にバッテリーが切れてもすぐに交換することができる。
また、バッテリーを外して屋内で充電することも可能。フル充電にかかる時間は6時間となるが、ガレージに電源がない家庭でも、部屋の中で充電を続けることができるのも大きな魅力だ。
ホンダ代表・室岡氏も、今回募集された500人のモニターライダー募集にあわせてモニターとしてEM1 E:を通勤で利用中。しかし、「これはなんですか?」と聞かれることも多いとか。今回のモニターライダーによるSNSでの写真や意見にの発信によって、さらにEM1 e:の認知度を高めたいという思いがあるという。
ホンダの「未来予想図」を二輪から! ドリカム中村氏も操作感に感動
ゲストとして登壇したドリームズカムトゥルーの中村氏は、かねてからのホンダファンとしてEM1 e:に魅力を感じているという。もともと二輪車も、「ラクーン」「ズーマー」「スーパーカブ」と、ホンダ製のミニバイクばかり乗ってきたという中村氏。三代目「オデッセイ」のCMソングも提供し、スーパーカブ50周年記念時にはオリジナルデザインのカブもホンダと共に発表している。
今回、沖縄にて新型オデッセイを購入した中村氏。その際にEM1 e:にも初めて乗ることとなり、エンジン車と全く違う乗り心地に感動。「儀式がまったくなく、ブレーキを握ってスイッチを入れたら、あれ、もう行く!?……って感じ」と、エンジンをかける、メカノイズがする、といったもののないスムーズさに上機嫌になってしまったという。これには室岡氏も「音がしないので、奥さんもいつ帰ってきたかわからないと言います」と強く同意した。
静かながら、EV特有のパワフルな加速も高評価。インホイールモーターによるパワーロスの少なさにも触れ、「ハート通りにモーターが動いてくれる、ナチュラルな感じ」と表現。原付一種クラスのため速度制限は30km/hとなるが、もたつかず思うままに加速ができるのも魅力だ。
室岡氏は「ホンダは2050年にカーボンニュートラル達成を掲げています。子供たちへ環境、自然を残していきたいという『未来予想図』に向けて、みなさん是非EVに触れてみてください」と、ドリームズカムトゥルーの名曲に合わせたコメントでトークショーを締めくくった。
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