■結局バス利用が最も早いってマジ?
その後は再び賑わいをみせていた、おはらい町やおかげ横丁、そして宇治浦田交差点近くにある猿田彦神社へも参拝した。未明からの渋滞はまだまだ続いており、ほぼ満車状態だった。車列を横目にバス専用レーンとなった車線をどんどんと路線バスや臨時バス、県営サンアリーナからのシャトルバスが走行していった。
正月3が日を含め、どうしても参拝が集中する時期はすぐに移動できる自家用車の便利さは事実だ。しかし渋滞によるタイムロスを考えると、より時間を有効に使える公共交通機関や周辺駐車場からのシャトルバスを積極的に利用することをおすすめしたい。
帰りは再び内宮前臨時バス乗り場から乗車し、宇治山田駅で下車した。列が長くなると、どんなバスに乗ることができるのか予測が難しくなるが、この日は臨時バスとして運行されていた度会町のスクールバスに乗ることができた。普段は乗ることのできない車種でバスマニアには貴重なのではないだろうか。
■マジで2025年が良い年でありますように…
今回は2025年の元日、朝熊山と伊勢神宮内宮の宇治橋からの2度の初日の出についてお届けした。例年、大晦日から元日は終夜運転を行っている関係で筆者も何度か伊勢市周辺の状況をレポートしたが、今年は筆者も訪れたことのない朝熊山の初日の出を見ることができ、縁起の良いスタートが切れたのではないかと感じた。
昔から伊勢神宮にとっては重要な山である朝熊山。今回は立ち寄らなかったが、初日の出号で乗降したバス停「金剛證寺」の前には金剛證寺(こんごうしょうじ)という臨済宗南禅寺派の寺院があり、ここが「伊勢神宮の鬼門(北東)を守る寺」として別名「伊勢神宮の奥の院」とも言われている。
そういうことから伊勢神宮への参拝としてここも含まれるという見解もあり、伊勢に伝わる伊勢音頭の一節には「伊勢へ参らば朝熊をかけよ。朝熊かけねば片参り」と唄われているほどである。 時間はかかるが伊勢に来たならば朝熊山にも立ち寄り、足湯に浸かりながら伊勢湾の絶景を楽しむのもいいだろう。
なお朝熊山へは「参宮バス」という路線バスが土日祝日限定ではあるが運行されており、金剛證寺や山頂展望台のある「山上広苑」バス停まで行くことができる。ぜひ2025年は穏やかに過ごせるように、神宮を始め伊勢観光を路線バスで楽しんでみてはいかがだろうか。