西鉄が『完全キャッシュレスバス』の実証運行を2026年3月一杯まで延長するってマジ!?

西鉄が『完全キャッシュレスバス』の実証運行を2026年3月一杯まで延長するってマジ!?

 西日本鉄道(西鉄)では、博多駅~福岡空港国際線とFukuoka BRT(連節バス)の2路線で実証運行中の『完全キャッシュレスバス』について、実証運行期間を約1年延長し2026年3月31日まで延長する。

文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)
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■延長運行の背景

Fukuoka BRTの連節車
Fukuoka BRTの連節車

 西鉄では運賃の支払いを現金以外の決済手段(キャッシュレス決済)に限定したバスを完全キャッシュレスバスと定義しているが、12月3日より開始した本実証においては、対象路線におけるキャッシュレス決済比率の向上やスムーズな乗降による遅延の縮小といった効果が見られたようだ。

すでにキャッシュレスで乗降している乗客が多いのも事実
すでにキャッシュレスで乗降している乗客が多いのも事実

 よって、引き続きキャッシュレスの推進や遅延の縮小を図るとともに、さらなる知見獲得を目指すため、2025年2月28日(金)までとしていた当初の実証期間を延長することとにした。

 西鉄では「本実証運行を通じて、完全キャッシュレスバスの需要を見極めるとともに、持続可能な公共交通の実現に向けての課題把握に努めてまいります」としている。

■「完全キャッシュレスバス」の実証運行期間延長

遅延の縮小効果
遅延の縮小効果

 完全キャッシュレスバスの運行期間は、当初2024年12月3日(火)から2025年2月28日(金)としていたものを、2026年3月31日(火)までとし、約1年間延長する。

キャッシュレス比率の効果
キャッシュレス比率の効果

 背景には完全キャッシュレスバスにしたことによる実績】が認められたことだろう。これまでの実証により、キャッシュレス比率の向上や遅延の縮小(終点到着時の遅れが5分以内の割合)といった知見が得られたことが大きいようだ。

■「完全キャッシュレスバス」の運行概要

連節車は勝手がわからないと乗降に手間取る?
連節車は勝手がわからないと乗降に手間取る?

 「完全キャッシュレスバス」運行の目的は、完全キャッシュレスバスの運行実現に向けた課題把握や知見獲得である。対象路線は、博多駅~福岡空港国際線の博多バスターミナル⇔福岡空港国際線ターミナル間、Fukuoka BRT(連節バス)の天神⇔博多駅⇔ウォーターフロント地区間である。

 利用方法はこれまでと変わらず、原則として現金以外の決済手段(キャッシュレス決済)を利用する。ただし、バス車内でのICカードへのチャージや両替は可能だ。現金しか持たない場合は、従来通り運賃箱へ現金を投入する方法で乗車は可能だ。

 具体的な決済手段としては、交通系ICカード(nimoca、はやかけん、Suica、SUGOCAなど)、クレジットカードのタッチ決済(Visa、JCB、American Expressなど)、各種乗車券(SUNQパスなど)で、my route等のデジタルチケット含む。

 普段からICカード乗車券を利用している人には、何かが変わったことではない。しかしクレジットカード派にはタッチ決済という新しい選択肢が加わり便利になる。一方で、最近は少数派になってしまった現金派には肩身の狭い思いだ。コード決済が今後の課題になるだろうか。

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