大型から小型まで……バスは大きい方が偉いってマジ!? いやいや小さなバスだって負けない性能があるぞ!!

大型から小型まで……バスは大きい方が偉いってマジ!? いやいや小さなバスだって負けない性能があるぞ!!

 バスは大きな乗り物だが、それでも小型から大型まで多様なタイプがある。大型の方がたくさん乗れると思ったら実はそうでもない。その秘密は立席だった。詳しく見てみよう。

文:古川智規(バスマガジン編集部)
(詳細写真は記事末尾の画像ギャラリーからご覧いただくか、写真付き記事はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBでご覧ください)

■大型バスとはいっても

日野セレガは大型の貸切・高速車
日野セレガは大型の貸切・高速車

 本稿では大型からコミュニティバスで人気のポンチョまでそろう日野自動車のランナップで比較してみることにする。まずは大型車だが、車種は2種類だ。高速車や貸切車でよく見るタイプで「日野セレガ」という名称のバスだ。

 いすゞ自動車にも「ガーラ」という車種があるが若干のデザインが異なるものの、ボディが同じジェイ・バスブランドなので基本的には同じ兄弟車である。

 前に1枚しかドアのないトップドア車で床面が高い位置にあるハイデッカーが基本。セレガの定員は車長や座席配列により29名から62名だ。夜行高速車で3列シート・トイレ付だと定員は少なくなるし、4列補助席ありだと座席数は多くなる。

大型路線バスの日野ブルーリボン
大型路線バスの日野ブルーリボン

 もうひとつの車種は路線バスタイプで、ノンステップが基本の「日野ブルーリボン」だ。いすゞ自動車には兄弟車種の「エルガ」がある。セレガとほとんど同じ長さながらこちらの定員は76名~87名と多い。

 この定員の違いは車両の大きさではなく、立席が前提とされているか否かによるものだ。路線バスタイプは座席定員は少ないが、多くの人を運ぶために手すりやつり革が設置され、立席乗車を前提としているために定員が多い。

 一方の観光・高速バスタイプは立席を前提としていないので、純粋に座席定員がそのまま旅客定員になる。

■中型は短いだけではない

中型トップドアの日野メルファ
中型トップドアの日野メルファ

 次に中型バスのカテゴリーだと、トップドアの貸切車タイプでは「日野メルファ」が該当する。定員は35名~45名と大型車のセレガよりは若干少ないので、送迎車や自家用車としても使い勝手が良い。車長は9mだ。

中型路線車の日野レインボーは車長だけではなく全幅も短い
中型路線車の日野レインボーは車長だけではなく全幅も短い

 路線タイプだと「日野レインボー」が中型車だ。同じくジェイ・バスブランドでくくると、いずず自動車のエルガミオがこれに該当する。こちらの定員は61名で車長はメルファと同じ9mである。中型路線車は狭い路地を通過する路線や、通勤時間帯でもそれほど混雑しない路線等で見かけることが多い。

 大型車との違いは全長だけではなく、全幅も短いので運賃箱を設置している前ドア付近がやや窮屈な感じがすれば、それはレインボーやエルガミオである可能性が高い。ちなみに中型バスとはいえ、定員が29名を超えるので運転免許は大型二種が必要だ。

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