オイル交換と聞くと半年や5000㎞ごとの定期交換を思い浮かべることが多いだろう。確かにこれはとても大切な定期メンテナンスの1つだ。しかし、新車を購入した後に1000㎞でディーラーからオイル交換をするように言われた経験がある人もいるはずだ。定期交換よりもかなり短いスパンで行うオイル交換にどんな意味があるのだろうか? そもそも必要なのだろうか? この新車から1000㎞でのオイル交換について解説していく。
文:西川昇吾╱写真:adobe stock アイキャッチ:adobe stock_Byrd Setta
■結論から言えば必要!
まず結論から言えば新車から1000㎞でのオイル交換は必要だ。必要であるからディーラーでもほぼ必ずと言っていいほど実施されているのだ。
バリバリの新車で壊れる要素もないのに、そしてまだオイルだって汚れていないはずなのにオイル交換が必要な理由はどこにあるのだろうか? それはオイルの中に細かな金属片が混じってしまうからだ。
エンジンは金属で構成された工業製品であるから、新しいうちはどうしても金属の表面に小さな凸凹がある。バリとも言われるものだ。このバリが1000㎞でのオイル交換で見られる金属片だ。
つまり1000㎞まではナラシ運転であり、機械同士を馴染ませる段階で出た細かな金属片がエンジン内部を循環するオイルによって流されて、オイルパンに行き着くという訳だ。ある程度バリが出きった1000㎞でオイル交換をすることで、金属片を取り除くことが出来る。
■オイルフィルターも同時に交換しよう!
わざわざ1000㎞でオイル交換をしなくてもオイルパンに細かな金属片が行き着くのであれば、わざわざそんな短いスパンでオイル交換をしなくてもいいのでは? という声があるかもしれないが、先ほどのようにオイルは循環するものなので、再度エンジン内部を回って傷つけてしまうことがあるかもしれない。
また金属片はオイルフィルターでキャッチされるが、オイルフィルターに金属片が貯まり過ぎてオイルフィルターが、キャッチすべきものをキャッチできなくなるということも可能性としてはあり得る。
こうなるとオイルフィルターを避けてオイルが循環されるようになるため、オイルフィルターが装着されている意味が無くなってしまう。なので、1000㎞でのオイル交換時にはオイルフィルターも同時に交換しよう。
金属加工の精度などが高まり、昔ほど金属片が出なくなったため新車から1000㎞時のオイル交換を軽視する声もあるが、絶対に金属片が出ないということはない。その後のクルマの寿命を長くするためには新車から1000㎞でのオイル交換は必須と言えるだろう。
また、オイル交換に限らず新車には1か月点検や6か月点検などもある。オイル交換は代表的な例だが、ナラシが終わったタイミングだからこそ点検しておきたい箇所がクルマには多いのだ。
長くマイカーと時間を共にするためにも、新車からちょっと時間が経過した時のメンテナンスは必ず行うことをオススメする。
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