国沢光宏が視る「日産と三菱の関係に変化が生まれる可能性もあり」
三菱自動車が鴻海のOEM車を販売するという件、まったく予想していませんでした。
というのも、三菱自動車の筆頭株主は27％を持つ日産。当然ながら電気自動車を調達するのなら日産から、というのが筋。日産は生産キャパシティが余っている。次期型リーフも開発中。筆頭株主である日産の経営状況を考えれば、鴻海から供給というチョイスは考えられない。
となると考えられる理由は2パターン。三菱自動車が完全に日産との決別を決めたか、日産と鴻海の関係の先鋒になるか、です。決別であれば、三菱自動車と日産の関係はイコールパートナーということになる。
日産は三菱自動車の株を全て売却することになるため、1750億円ほどのキャッシュフローを得られます。現在進行形のプラットフォーム共有は現行モデルに限り継続となる。考えてみればアウトランダーの次世代は電気自動車プラットフォーム。いずれにしろ独自開発だった？
問題は日産で開発され、三菱自動車で生産している軽自動車だ。NMKVの現在の株主は日産と三菱自動車で50％ずつ。現状維持ということになるだろう。
二つ目の「日産の先鋒になる」という件、可能性としてはこちらが少し高いと考える。
鴻海、日産を買収しようとして日本政府からハネ返された。三菱自動車と小さい契約を結び、そこから日産に拡大していこうとするなら、可能性あります。
「鴻海が日産の工場で作った電気自動車を三菱自動車で売る」みたいなことになればウィンウィンの関係になれる。いずれにしろ激しく動いてますね。終点はどうなるか？
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