ス―パーハイトワゴンのパイオニアとしてマーケットを開拓し、多くのユーザーの支持を獲得した3代目ソリオ(MA36S)。筆者はバンディッドを購入し、おおむね満足しているのですが、いいクルマだけに改善してほしいと感じるポイントを3つ紹介します。
文:奥野大志(Team Gori)/写真:奥野大志(Team Gori)、スズキ
【画像ギャラリー】スズキのこだわりが詰まった良作!! 3代目ソリオのディテールをチェック(3枚)画像ギャラリー高速で力不足を感じる1.2Lエンジン
ソリオバンディットMVに搭載されるパワーユニットは、91psを発生する1.2Lの直4DOHCエンジンと、3.1psを発生するモーターを組み合わせたマイルドハイブリッド。高速で20km/Lを超える低燃費が売りですが、非力さは予想以上でした。
都内の街乗りレベルならほとんど気になりませんが、高速道路ではパワー不足が顕著に。追い越し車線で100km/h+αをキープするにはそれなりに踏み込む必要があり、エンジン音の増大と燃費の悪化を招きます。
また、ACCのスイッチをONにして定速走行しても、上り坂のたびにキックダウンのような制御を繰り返すので、落ち着きがありません。正直、もう少しモーターアシストが効けば印象は変わると思うのですが……。マイルドハイブリッドにそこまで求めるのは酷ですかね。
スーパーハイトワゴンの性か……やっぱり高速走行は苦手
これも高速限定のお話になるのですが、他のクルマを抜く時や、他のクルマに抜かれる時に風の影響をもろに受け、車体が結構振られます。どんなボディ形状でも多かれ少なかれ影響があるものですが、背が高い分、影響が大きいのでしょう。
初めて高速に乗った時は焦りましたが、今ではだいぶ慣れ、他車、特にトラックやバスと長時間並走しないように気をつけて運転しています。ある意味、スーパーハイトワゴンに特化したテクニックと自画自賛かも。重心の高さを意識して運転することが大事だと思います。
もう少し滑らかに変速してほしいぞCVT

最後はCVTの制御について。先述の通り、ローパワーのエンジンなので、踏み込んだ時に回転が勢いよく上昇するのは仕方ないと思いますが、低速時のスポンジのようなフィーリングが気になります。
信号待ちからの発進時、踏み込む方によっては半クラッチのような状態が続き、もどかしさを感じることがあります。筆者のソリオバンディットは2018年式なので、年式の新しい車両は改善されているのかもしれませんが……。軽量ボディによる、走りの良さをスポイルしているのは間違いないと思います。
冷静に改善ポイントを指摘していくと、CVTをのぞけば高速走行時に関することが多いことに気づきます。もともと街乗りに特化したモデルで、多くを求めすぎなのかもしれませんが、せめて高速120km区間の巡航をこなせるようになればと思うわけです。走りの性能は広々とした室内や高い燃費性能とトレードオフなので、あまり文句も言えませんが……。
「ハイブリッド」の人気記事を見る
コメント
コメントの使い方ma36sのソリオに乗ってかれこれ6年、32万km走ってますがなんだかんだで丁度いい車だと思っています。
第1求める層を考えたら尚更こんなもんでいいんじゃないかと思います。
指摘された課題は、価格から期待してはいけないところ。ハイトワゴンは横風には弱いのは当たり前。居住空間確保には仕方ない。横風対策にルーフ低くしたら、ソリオ、Nボックス売れませんよね。
アルファードにすれば解決さそますよ。わたしは、ソリオに満足してます。
全てに満足する車を求めるのが間違いでは?