よかれと思った行為が実は逆効果!!! 愛車の寿命を短くしていた! やりがちNGなカーケア行為5選

NG行為:エアコンのオン・オフをこまめに切り替えると燃費がよくなる

世界8カ国の開発拠点と78の生産拠点を有するカルソニックカンセイの見解(2017年8月10日広報資料)では、日本車は25度、欧州車は22度が温度設定の中心のため、この温度を基準にすることをオススメするとのこと
世界8カ国の開発拠点と78の生産拠点を有するカルソニックカンセイの見解(2017年8月10日広報資料)では、日本車は25度、欧州車は22度が温度設定の中心のため、この温度を基準にすることをオススメするとのこと

 エアコンの作動を決めるACボタンを操作してオン・オフをこまめに切り替えれば、エアコンの利きを弱まるので燃費が向上するのでは、と実践しているドライバーがいるらしいですね。

 しかし、これをするならオートエアコンなら温度設定を最低にして冷房を最大に利用する状態にしなければあまり効果がありません。というのもエアコンがオンの状態でも、コンプレッサーは冷媒が一定の圧力になれば電磁クラッチが切れて稼動を止めているからです。

 自分でスイッチをオン・オフすると、オフでは圧力が下がってしまうのでオンにした状態ではコンプレッサーが稼動する状態がそれだけ長く続くことになります。

 設定温度を最低にしてファンの風量とコンプレッサーのACボタンをオン・オフにすることで、室内を快適に保つことができますが、くれぐれも走行中の操作は控えること。

外気温が25度とおおよそ真夏・真冬以外の気候の良い時期には体感温度は変わらなくともエアコンをONにしているだけで14%も燃費が悪化。また外気温が35度と真夏の時期には、エアコンをMAXにして外気導入をすると燃料消費が著しく悪化(出典:財団法人省エネルギーセンター「エコドライブ10のすすめ」)
外気温が25度とおおよそ真夏・真冬以外の気候の良い時期には体感温度は変わらなくともエアコンをONにしているだけで14%も燃費が悪化。また外気温が35度と真夏の時期には、エアコンをMAXにして外気導入をすると燃料消費が著しく悪化(出典:財団法人省エネルギーセンター「エコドライブ10のすすめ」)

 財団法人省エネルギーセンターが提唱している「エコドライブ10のすすめ」によれば、外気温25度の時にエアコンを使用すると12%程度燃費が悪化するそうです。

 実際にクルマを使った冷房と燃料消費のシャシーダイナモを使って実験したデータを見ると、外気が25度と、おおよそ真夏・真冬以外の気候の良い時期には、体感温度は変わらなくとも、エアコンをオンにしているだけで14%も燃料消費が増す(悪化する)ことがわかります。 燃費を気にするならこまめにエアコンのオン・オフを心掛けましょう。

 また、外気が35度という酷暑日に、エアコンをMAXにして外気導入をすると燃料消費が著しく悪化することがわかります。こうした暑い時期にはなるべくAUTOモードで、外気導入と内気循環の切り替えもこまめに行うことが重要です。

NG行為:ATFを長期間交換しない

ATFが汚れてくると燃費が悪化し、パワーが落ち、変速ショックが大きくなる。ATFが4万km走行するとこれだけ汚れる(写真)。日産では4万㎞ごとの交換を推奨している(出典:日産自動車HPより)
ATFが汚れてくると燃費が悪化し、パワーが落ち、変速ショックが大きくなる。ATFが4万km走行するとこれだけ汚れる(写真)。日産では4万㎞ごとの交換を推奨している(出典:日産自動車HPより)

 最近のAT車はATF(オートマチックトランスミッションフルード)交換不要を謳っているモデルが多いですが、これもATF交換時にトラブルを起こすリスクを防ぐためです。普通に使っているかぎりは、10年10万kmは壊れないようになっています。しかし、2万㎞、または2年でのATF交換がお薦めです。

 ATF交換推奨距離または時期は、トヨタやダイハツが10万㎞ごと、日産は4万㎞ごと、ホンダは初回8万㎞/2回目以降6万㎞ごと、マツダは車種によって交換不要/必要な場合があり、スズキは4万㎞/シビアコンディションの場合は3万㎞ごと、三菱は4万㎞/10年などとなっており、メーカーによっても車種によってもさまざまなので、愛車のエンジンオイル&ATFの交換推奨時期/距離は取扱説明書やメンテナンスノートを確認しておきたいところです。

 ちなみにシビアコンディション(エンジンオイルも同様)とは悪路や山道、登坂路などの走行距離が30%を占める、短距離低速走行やアイドリング状態が多い、1回の走行距離8km以下のちょい乗り、年間走行距離2万㎞以上などがこれにあたります。

 しかし、あまりに長期間交換せずにいるとATFは熱によって酸化し、ギアの摩耗によって金属粉やスラッジが蓄積し、固着することが多く、ギアの滑りや変速ショックの増大、燃費の悪化という症状に現われます。

 こうした症状が現われていない場合でも、新しいATFを交換したことによって、固着していたものが剥がれ、オイルラインから流れて各部が詰まるなどのトラブルを誘発します。お店によっては交換作業を頼んでも断られるケースがあるのもそのためです。

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