2025年11月6日、フランスを代表する小型ハッチバックであるルノー「トゥインゴ」の新型モデルが公開された。その名は「トゥインゴ E-Tech Electric」。初代の遊び心あるフォルムをオマージュしながら、最新の電動化技術やコネクティビティ、安全装備をまとい、魅力タップリの一台に仕上がっている。日本導入への期待も高まる新型トゥインゴについて、現時点で判明している情報を整理していこう。
文:立花義人、エムスリープロダクション/写真:RENAULT
【画像ギャラリー】初代モデルのキャラクターを踏襲しながら現代の感性と技術でアップデートされた ルノー新型「トゥインゴ」(8枚)画像ギャラリー初代のDNAがよみがえる、原点回帰デザイン
1992年に登場した初代モデルの「楽しく、身近で、明るい」というキャラクターを受け継ぎつつ、現代の感性と技術でアップデートされた新型「トゥインゴ」。「曲線にあふれたバブルシェイプ」「フロントに描かれた明るい表情」「気軽に乗れて楽しいクルマ」をキーワードに、そのDNAを強く意識して開発されている。
ボディは欧州Aセグメントの小柄なサイズながら、鮮やかなカラーリングや丸みを帯びたフォルムによって、街中がぱっと明るくなるような印象。特にフロントマスクは、初代の親しみやすさを踏襲しつつ、最新のLEDヘッドライトやデイタイムランニングライト、18インチホイール(グレードによる)を備え、モダンに仕上がっている。短いオーバーハングも狭い欧州の街中でも扱いやすい小回りを想像させる。このミニマルで愛らしいシルエットは、欧州市場のみならず、小型車人気の根強い日本でも確実に支持を集めそうだ。
インテリアは、クリエイティブかつ軽快なムード。水平基調のダッシュボードや非円形のステアリングホイール、液晶メーターやセンターディスプレイなどを備え、小型車らしからぬ質感を実現。リアシートはスライド調整に対応し最大160mmの膝まわりを確保でき、荷室も最大360Lの容量を実現するなど、日常使いの実用性もしっかり両立している。
小さくても超ハイテク!最新装備がてんこ盛り
コネクティビティや安全装備も大幅に進化している。計器類は7インチのデジタルメータークラスター、中央には10インチのマルチメディアタッチスクリーンを設置し、「OpenR Link」および「Google Built-in」を採用。Google Playにより100以上のアプリを利用できるほか、充電ステーションの情報を取得し最適なルートを提案する「EVルートプランナー」機能など、BEVユーザーに嬉しい機能を備える。
安全運転支援もクラスを超える内容だ。最大24種類のADAS(運転支援システム)を備え、ハンズフリーパーキング、12基の前後左右センサー、レーンキープアシスト、標識認識、ブラインドスポットアテンションなどを網羅。都市部での走行、交差点への進入、渋滞時の走行、駐車操作まで、小さなクルマが直面する多様なシーンにきめ細かく対応しており、まさに「都会を走るための電動ハッチ」という仕上がりぶりだ。
新BEVプラットフォーム採用で「走り」も進化
プラットフォームは、ルノーのBEV専用プラットフォーム「AmpR Small」を採用。軽量化を優先した設計により、取り回しのよさと俊敏な走りを実現しており、ワンペダルドライブ(「One Pedal」機能)との組み合わせによって、キビキビとした走行フィールも味わうことが可能。
航続距離や充電性能などの詳細スペックは今後公表される予定だが、ルノーは「同セグメント最高クラスの電動走行体験を提供する」としており、その内容には期待が高まる。欧州の高速巡行に対応する走りと、都市部の狭い道や駐車スペースでも扱いやすいサイズと小回り性能を両立するならば、まさに理想的なシティコミューターといえるだろう。
価格については、プロトタイプ発表(2025年1月)の際に「エントリーモデルは20,000ユーロを下回る価格で販売予定」と発表されており、「電動化をより多くの人に」とするルノーの戦略を象徴する、競争力ある設定となりそうだ。











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