「頭金ゼロ」で新車買えるってマジ!? フルローン利用者が急増! 令和のクルマ購入事情とは

「頭金ゼロ」で新車買えるってマジ!? フルローン利用者が急増! 令和のクルマ購入事情とは

 マイナス金利の解除、収まる気配のない物価高と、経済環境が大きく揺れ動く中、家計のやりくりはますます難しくなっている。こうした時代だからこそ、金融の知識をフル活用してローンを賢く使いこなしたい。今回は、クルマのユーザーと切っても切り離せない「自動車ローンの頭金」について、令和の最新事情をお伝えする。

文:佐々木 亘/画像:Adobe Stock(メイン画像=pict-japan)

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「頭金なし」は今や珍しくない

近年は頭金を入れずに諸経費までローンに組み込む「フルローン」が一般化し、1円も手元から出さずに新車を購入するケースも増えている(doganmesut@Adobe Stock)
近年は頭金を入れずに諸経費までローンに組み込む「フルローン」が一般化し、1円も手元から出さずに新車を購入するケースも増えている(doganmesut@Adobe Stock)

 自動車ディーラーで購入手続きをする際、「頭金はどうしますか」と聞かれる機会が、以前に比べて明らかに減った。

 かつては400万円のクルマを買うなら、その4分の1にあたる100万円程度を頭金として用意するのが常識とされていたが、現在は、購入諸経費までローンに組み込む「フルローン」が珍しくない。「1円も手元から出さずに新車を手に入れる」、それが令和のクルマの買い方のひとつになっている。

「そんな条件でローン審査が通るのか」と疑問に思う人もいるだろうが、実態としては通ることが多い。他の金融機関でカードローンなどの無担保ローンを利用していなければ、数分で審査が完了し、承認が下りるケースも珍しくないのだ。

 通常の分割払い、残価設定ローン、変則2回払いなど、ローンの選択肢が広がった今、必ずしも頭金を入れることが最善とは限らなくなってきた。手元に現金を残しておく重要性が、改めて見直されている時代でもある。

頭金を入れるべき人:お金を貯めるのが苦手なタイプ

貯蓄が苦手で手元に現金があると使ってしまう人は、頭金を多めに入れて通常ローンを選ぶほうが安全だ(Peak River@Adobe Stock)
貯蓄が苦手で手元に現金があると使ってしまう人は、頭金を多めに入れて通常ローンを選ぶほうが安全だ(Peak River@Adobe Stock)

 お金との向き合い方は人それぞれだ。まず「できるだけ頭金を入れた方がいい人」について考えてみよう。

 該当するのは、現金が手元にあると使ってしまう、貯蓄が苦手なタイプの人だ。こうした人がローンを組む場合、頭金をできる限り入れ、なおかつローンの種類は残価設定ではなく「払い切り型の通常ローン」を選ぶべき。

 貯蓄が苦手な人が残価設定ローンを利用すると、月々の返済額が抑えられる分、契約満了時に大きな落とし穴が待っている。残価設定ローンが満了する時点で、多くの場合クルマの買い替えが必要になり、また残価設定ローンを組むことになる。こうして残価設定ローンの金額は膨らみ続け、抜け出せなくなるのだ。筆者はこれを「残価設定ローンの無限ループ」と呼んでいる。

 残価設定ローンは月々の負担が軽く見えるため使いやすい印象があるが、最終回の支払い額を「貯める」あるいは「手元に残す」ことができない人には、絶対に向かない選択肢だ。安く見えた月々の返済は、まとめて最後に大きな額となって跳ね返ってくる。無限ループのローン地獄に陥らないためにも、残価設定ローンの仕組みをしっかり理解した上で判断してほしい。

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頭金ゼロでいい人:現金を「育てる」意識がある人

計画的にお金を管理できる人は、ランドクルーザーやアルファードのようなリセールバリューの高い車を頭金ゼロで購入するのも合理的な選択肢となる(umaruchan4678@Adobe Stock)
計画的にお金を管理できる人は、ランドクルーザーやアルファードのようなリセールバリューの高い車を頭金ゼロで購入するのも合理的な選択肢となる(umaruchan4678@Adobe Stock)

 では逆に、頭金をほとんど入れなくてよいケースとはどんな場合か。前提となるのは、将来を見据えてお金の融通を計画的に考えられる人であることだ。「現金は虎の子」という意識を持っているなら、頭金ゼロ戦略が有効に機能する。

 そうしたユーザーが、ランドクルーザーやアルファードといった数年経っても残存価値が下がりにくいクルマを選んだ場合、車両本体から諸経費まで丸ごとローンに組み込み、頭金ゼロで購入するのはむしろ賢い選択になり得る。

 残価設定ローンで月々の返済を給与の範囲内に収めつつ、本来であれば頭金に充てるはずだった現金には手をつけない。そしてその現金を、5年先を見据えた「投資」に回すのだ。

 ここでいう投資とは、株式や投資信託のような金融商品に限らない。子供の進学費用の準備や、ライフステージの変化に備えた資金として活用することも、立派な投資だ。数年ごとの買い替えが当たり前になったクルマに対して、手元の預貯金をできるだけ使わないというのが、令和版・自動車金融の考え方である。

 マイナス金利が解除されても貸出金利がまだ低水準にある今は、頭金ゼロという選択肢が十分に合理的な局面だ。自分がどちらのタイプかを冷静に見極めた上で、自動車ローンをうまく活用してほしい。

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