「マツダR&Dセンター横浜」として開発・研究を行っている施設には、マツダのコンセプトカーやモータースポーツ車両など、貴重な車両の数々が展示されている。前編に続いてマツダが秘蔵するヒストリックカーの一部をご紹介する。
※本稿は2026年5月のものです
文:片岡英明/写真:奥隅圭之、マツダ、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2026年6月10日号
マツダ 787B(1991年ル・マン24時間レース優勝車)
1991年、マツダ 787Bは日本車として初めてル・マン24時間総合優勝を達成。高剛性のカーボンモノコックに4ローターのR26Bエンジンを搭載。約700ps/62.0kgmというパワーを発揮しつつ燃費向上を両立させた。
ポルシェやメルセデス勢を退け、終盤はジャガー XJR12を振り切り#55が歴史的勝利を挙げた。
マツダ ロードスター(生産100万台達成記念車)
1989年夏に鮮烈なデビューを飾った初代のNA型ロードスターは、オープンスポーツカーの歴史を塗り替えた傑作だ。
現行の4代目、ND型ロードスターは2014年に登場した。その2年後の2016年4月22日、累計生産100万台の偉業を達成する。広島の本社工場で100万台目のロードスターがラインオフしたが、これを記念して「100万台記念車サインツアー」を催した。
100万台達成記念車が世界各地のファンイベントを巡り、ボディやエンジンルームなどにオーナーや関係者からサインしてもらったのだ。
【画像ギャラリー】マツダのお宝車両がいっぱい!! マツダR&Dセンター収蔵の歴史的車両の数々(20枚)画像ギャラリーマツダ MX-R01(1992年)
マツダ最後のル・マンカーとなったのがMX-R01だ。ロータリーエンジンは総合優勝した1991年を最後にル・マン24時間レースに参戦できなくなった。1992年の世界耐久選手権シリーズは、規格を変更して3.5Lの自然吸気エンジン搭載車だけで争われることになったのである。
そこでマツダは、TWR(トム・ウォーキンショー・レーシング)とシャシーを共同開発し、これにジャッドの名で知られているエンジンデベロップメント社のV型10気筒DOHC(MV10型)エンジンを搭載した。レース本番では表彰台を逃したものの総合4位に食い込んだ。
マツダ 先駆(2005年)
2005年秋の第39回東京モーターショーに出品されたコンセプトカーがマツダ先駆(SENKU)だ。
デザインは「シャープネス&メローネス」をコンセプトとし、鋭利さと優美さ、相対する要素を融合させた。のちの魂動デザインにつながるもので、大人のための4シーターロータリースポーツとして設計された。
ドアはスライドドア(フライングウイング)を採用。後席はプラス2的な広さで、リアには電動式、上下2分割のゲートを装備する。
パワートレーンは次世代の直噴ロータリー、13B-DIにモーターを組み合わせたハイブリッドで、前後重量配分50:50を実現した。
【画像ギャラリー】マツダのお宝車両がいっぱい!! マツダR&Dセンター収蔵の歴史的車両の数々(20枚)画像ギャラリーマツダ ペルソナ(1988年)
5代目のカペラをベースに、スタイリッシュなセンターピラーレスの4ドアハードトップに仕立てたのがペルソナだ。
水平基調のエレガントなボディスタイルをまとい、1988年秋に登場した。ラウンジ感覚のキャビンも売りのひとつで、キャッチコピーは「インテリアイズム」だ。乗り手を優しく包み込む、心地よい室内空間の演出に力を入れ、シートにはソフト仕上げの上質な本革を採用した。
後席の座り心地やシートベルトの巻き取り装置にまで強くこだわっている。灰皿はオプション設定とした。エンジンは、2Lの直列4気筒DOHCが主役だ。

























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