N-BOX、ノートら「売れてる車、評価が高い車」の知っておきたい短所 5選

ホンダ N-BOX「NAは動力性能が不充分」

N-BOX/全長×全幅×全高:3395×1475×1790mm、価格:138万5640〜208万80円
N-BOX/全長×全幅×全高:3395×1475×1790mm、価格:138万5640〜208万80円

 日本国内における2017年の最多販売車種はN-BOXであった。この超絶的な人気の秘訣は、全高が1790mmに達する背の高いボディが生み出す広い室内にある。

 ただし、このセールスポイントが、N-BOXの短所にも結び付いている。プラットフォームを刷新して軽量化も図ったとはいえ、全高が全幅の1.2倍に達するボディは縦長になり、車重も900kg前後に達する。

 高重心の重いボディで走行安定性を確保するため、操舵に対する反応を鈍めに抑えた。あえて曲がりにくくすることで、危険な状態に陥りにくくしている。

 ボディが重いから、動力性能もノーマルエンジンでは充分とはいえずノイズも拡大しやすい。

 そこで登坂路の多い地域ではターボを推奨したい。標準ボディの場合で駆動力(最大トルク)はノーマルエンジンの161%、JC08モード燃費は95%だから、動力性能が高い割に燃費の悪化が抑えられて効率が優れている。

 また空間効率を向上させるために、前後席ともに床と座面の間隔が開いているので、小柄なドライバーは正確なペダル操作が行えるかも確認したい。

ボルボ XC60は「サイズの割に広くない」

ボルボ XC60/全長×全幅×全高:4690×1900×1660mm、価格:599万〜884万円
ボルボ XC60/全長×全幅×全高:4690×1900×1660mm、価格:599万〜884万円

 XC60は、日本カーオブザイヤー受賞車でボルボのミドルサイズSUV。

 短所はまず全幅が1900mmに達することで、XC90の1960mmに迫る。SUVは視線の位置が高いために遠方は見やすいが、全幅がワイドな車種では左側面の死角が増えてしまう。

 XC60も同様で駐車時などは気を使う。最小回転半径が5.7mに達するから小回りの利きも良くない。

 居住性は前後席ともに快適だが、後席は特に広くない。身長170cmの大人4名が乗車して、後席に座る乗員の膝先空間は握りコブシ2つ分だ。

 4名で乗車するには十分だが、ミドル/LサイズSUVの平均水準にとどまる。車内の広さを考えると、ボディをここまで大柄にする必要はなかったように思われる。

マツダ CX-5「2Lガソリン車は魅力薄い」

CX-5/全長×全幅×全高:249万4800〜352万6200円
CX-5/全長×全幅×全高:4545×1840×1690mm、価格:249万4800〜352万6200円

 CX-5は今日のマツダ車の中心的な存在だ。短所としては、海外市場を視野に入れて開発されたSUVだから、全幅が1840mmとワイドだ。

 ボディ後端のピラー(柱)が太めで、斜め後方の視界も良くないから、車庫入れや縦列駐車を試してから購入したい。

 2WDに搭載される2Lのガソリンエンジンは、1500kgに達する車重に対して動力性能が不足気味。

 しかもアテンザと同様、ガソリンの2Lと2.5Lを実質的に同価格にしているから、2L/2WDと2.5L/4WDの価格差が22万6800円と少ない。

 この金額は駆動方式の差額でしかないため、2Lの2WDを選ぶと、エンジンの排気量が500cc減る分だけ損失を被ってしまう。

 走行安定性も不満だ。先代CX-5の足まわりは、基本的に海外モデルに準じた設定だったが、現行型は日本向けのセッティングとした。この効果で乗り心地はゆったりと快適になったが、安定性は良くない影響を受けた。

 下り坂のカーブで危険回避のためにアクセルペダルを戻したりすると、後輪の接地性が下がりやすい。やや突っ張るような動きを見せる場面もあるので、改善する余地が生じている。

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