駐車場有料予約システムはSA・PAでの休憩場所に困るトラックドライバーを救うか?

駐車場有料予約システムはSA・PAでの休憩場所に困るトラックドライバーを救うか?

 トラックドライバーにとって、駐車スペースの確保は頭の痛い問題である。トラックドライバーの休憩は法律で厳しく定められているが、SA・PAの混雑時はトラックを停める場所がなく、やむなく路肩などで停車している車両も多く見られ、問題化している。駐車場不足はトラックドライバーの労働生産性の向上や働き方改革にも関わってくるし、交通事故防止の観点からも看過できない話なのだ。

 そんな中、NEXCO中日本は、2019年4月から東名高速豊橋パーキングエリア(PA・下り)で実施してきたトラックドライバー向け「駐車場予約システム社会実験(無料)」について、深夜の混雑時間帯での利用を一部有料化する新たな社会実験を5月1日0時から開始するという。果してこのシステムは肝心のトラックドライバーにどう評価されるのか?

文/トラックマガジン「フルロード」編集部 
写真/記載以外「フルロード」編集部

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■NEXCO中日本が豊橋PAで行なっている駐車場予約システムとは?

 NEXCO中日本は、これまで無料で行なってきた東名高速豊橋PA・下りの社会実験により、特に深夜時間帯で予約上限に達し、その前後の時間帯は比較的空いている傾向を把握。そこで分散駐車を促し、混雑時間帯でも確実に駐車してもらうため、深夜の混雑時間帯での利用を一部有料化する社会実験を開始するという。

豊橋パーキングエリアは2019年4月12日に豊橋本線料金所跡地を転用して開設した(下り線のみ)(写真/ひろしさん)
供用を開始して日が浅いとあって、施設は新しくキレイだ(写真/ひろしさん)

 料金所の跡地を転用して2019年に開設された豊橋PAでは、供用開始の当日から駐車場予約システムの社会実験を行なってきた。これはドライバー不足が進行するなか、確実な休憩機会の確保を目的としているもの。当初から「準備が整い次第有料実験を開始します」としていたほか、モニター募集要件にも「クレジットカード決済が可能な物流事業者」とあった。高速道路の駐車場で有料化の実験を行なうのは初めてだという。

上空から見た豊橋PA。赤線で囲っているところが予約エリアとなる(写真/NEXCO中日本)

 NEXCO中日本はこのほかに、2021年4月1日より「ダブル連結トラック駐車場予約システムの実証実験」を新東名高速浜松いなさIC路外駐車場、および東名高速足柄SA(上り)の2カ所で開始するなど、トラックドライバーの休憩場所確保に向けた取り組みを進めている。

■さらに5月1日からは一部有料化する取り組みも……

 豊橋PAの予約エリアは、全長13m以内の「中型/大型」駐車マスが10台分(うち1台は定期利用)、同25m以内の「特大/ダブル連結トラック」が9台分(うち3台は定期利用)。ETC2.0搭載車両と、事前の会員登録などに加えて、有料実験中はクレジットカードでの決済が必要となる(予約・会員登録などは運営管理などを受託するタイムズ24のサイトから)。

「中型/大型」では0時から3時が課金対象となり、予約開始から60分間は無料、以降30分毎に120円が課金される。定期利用は月1万円。「特大/ダブル連結トラック」は20時から(翌日の)5時までが課金対象で、こちらも予約開始から60分は無料、そのあとは30分毎に250円が課金される。ただし、最大料金は1000円で、定期利用は月2万円だという。

 さて、この「駐車場有料予約システム」は、駐車スペースの確保に苦しむトラックドライバーにとって朗報となるのか、それとももっと根本的な問題があるのか? 高速道路をよく使用する現役トラックドライバーに意見を聞いた。

高速道路のSA・PAの駐車場で大型車枠に駐車する乗用車。トラックドライバーには迷惑な存在だ

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