2021年4月の上海モーターショー2021で発表された「クラウンヴェルファイア」が、中国市場で発売開始となっている。アルファードが爆売れしている中国市場において、中国人の価値観をうまくくすぐっているこのクラウンヴェルファイアは、間違いなくヒットモデルとなるだろう。
ヴェルファイアといえば、国内では、かつては兄弟車であるアルファードよりも人気のあったモデルだが、2018年ごろから、その様相は逆転。現在はアルファードに販売台数で圧倒的な差をつけられており、アルファードへの吸収もささやかれる、崖っぷちなモデル。
そこで考えてみた。もしクラウンヴェルファイアが国内に投入されたら、以前のような人気は復活するのだろうか。
文:吉川賢一
写真:TOYOTA
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中国では、1500万円オーバーの超高級ミニバン
クラウンヴェルファイアのベースは、30系ヴェルファイアハイブリッドE-Fourの後期型、7人乗り仕様であり、日本で製造したモデルを、中国輸出している構図となっている。つまり、メイドインジャパン製だ。
クラウンヴェルファイアとしての特徴は、エクステリアだとフロントグリルにあるクラウンエンブレム、インテリアではインフォテイメント・モニターに出るクラウンのロゴ、といったところ。フロントバンパーやヘッドライト、リア周りのデザイン、ステアリングハンドルやインパネ、メーター、シート、などは、原則、日本仕様と同じである。
7人乗りの2列目キャプテンシート仕様のみであり、後席で客人や家族をおもてなしする、面子(メンツ)を重んじる中国らしいグレードに特化しているとも考えられる。
なお、クラウンヴェルファイアの現地価格は、839,000元~920,000元、日本円に換算すると約1421万円~1558万円となる。「ん!? 高くないか?」と思うかもしれないが、間違いではない。アルファードの価格も839,000元~920,000元と、まったく同じだ。
冒頭でも触れたように、中国市場ではいまアルファードの人気が沸騰している。新車は入手困難で、真っ当に注文をしても相当な納車待ちがされているらしい(真偽は不明だが、予約金という位置づけで、プラスアルファの費用が必要、という情報もある)。
想像だが、アルファードが手に入らず業を煮やしている中国の顧客に、クラウンヴェルファイアをどうぞ、ということなのかもしれない。
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