後席がリクライニングできる 2列シート車 5選

 かつては2列シートの車、例えば2代目までのマツダ デミオなど多彩なシートアレンジを持つ車のリアシートには、背もたれを倒せるリクライニング機構を持つモデルが少なくなかった。ところが最近は、コンパクトカーのなかでスペース重視のノートなどにも後席リクライニング機能は付いていない。

 長距離ドライブでのちょっとした休憩時などに役立つ後席のリクライニング機構。3列シートのミニバンではなくても、この機能を持つ車は今どれほどあるのか?

文:永田恵一
写真:編集部、MAZDA、TOYOTA


2列シートでも後席リクライニング可能な国産車は?

特にコンパクトクラスで後席リクライニング機構を持つ車は少ない。フィットやソリオ、ルーミーがその筆頭で、ノートやデミオ、スイフト、またひとクラス上のインプレッサ、アクセラなどもリクライニング機構は持たない

 2017年度の登録車販売ベスト10に入る2列シート車のうち、トップ4のプリウス(α除く)、ノート、アクア、C-HRはいずれも後席リクライニング機構はなく、9位のヴィッツもなし。ベスト10圏内の2列シート車で唯一、同機構を持つのはフィットだけだった。

 これを踏まえたうえで、2列シートの日本車で後席リクライニング機構を持つ車を整理すると、以下のリストとなる。

■コンパクトカー
・フィット
・イグニス

■プチバン
・ポルテ/スペイド
・タンク/ルーミー/トール/ジャスティ
・キューブ
・フリード+
・ソリオ

■セダン
・プレミオ/アリオン
・マークX
・クラウン
・センチュリー
・レクサス LS
・シーマ

■ステーションワゴン
・カローラフィールダー
・プリウスα
・シャトル
・レヴォーグ
・アウトバック

■SUV
・ハリアー
・レクサス LX、RX、NX
・エクストレイル
・ヴェゼル
・CX-5
・フォレスター
・エクリプスクロス
・アウトランダーPHEV
・クロスビー

 結果を見ると、確かにリアシートのリクライニング機能を持つコンパクトカーは減っているが、その分はスペース重視のプチバンに移行していると考えられる。

 リストにない軽自動車はワゴンRなどのハイトワゴン、N-BOXなどのスーパーハイトワゴンでは後席リクライニング機能は当たり前の装備となっており、普及率は高い。

 さらに、SUVが増え、それに伴い後席リクライニング機能が付くSUVが多いのも考慮すれば、日本車全体で見れば増加傾向と言えるのではないだろうか。

カテゴリー別の後席リクライニング付き快適車は?

■コンパクトカー/ホンダ フィット

独自のセンタータンクレイアウトを生かした多彩なシートアレンジが売りのフィット。後席は2段階のリクライニングが可能だ

 コンパクトカーはリアシートのリクライニング機構付きの選択肢自体が少ないが、その中でフィットは、コンパクトカーという枠を超えたリアシートの快適性・利便性を持つ。

 まず、広さ自体は定評あるセンタータンクレイアウトや全高が高いこともあり、総合的に見ればミドルクラス以上で、リクライニング機構も一層快適性を向上させる。

 さらにラゲッジスペースもリアシートを畳めばステーションワゴンのような広さを備える上に、リアシートの座面を跳ね上げれば観葉植物のような高さのあるもの運びやすく、快適性と実用性では世界一のコンパクトカーと断言できる。

■プチバン/ソリオ、タンク四兄弟

こちらはダイハツ版「トール」の室内。ご覧のとおり、後席は前席と繋げてほぼフルフラットになるリクライニング機構を設けている

 ボディサイズと広さ、快適性のバランスを考えると候補に挙がるのはソリオとタンク四兄弟。

 リアシートの広さ自体は2人掛けまでならリクライニング機構、スライド機構を含め似たようなところで、十二分に広い。しかし、タンク四兄弟はなぜかシートが全体に硬すぎるのが難点。

 その一方でソリオは全幅が1625mmとタンク四兄弟より45mm狭いせいもあり、機会は少ないにせよ、リアシートに3人掛けするとさすがに狭さを感じる。

 といったことを総合すると、リアシートに3人掛けことがないならソリオ、3人掛けする機会がそれなりにあるならタンク四兄弟というのが結論だ。

セダンでも後席リクライニング!? ワゴン、SUVの推奨車は?

■セダン/トヨタ マークX

セダンながらリクライニング機構を持つマークXのリアシート。トランクスルー構造と併せてセダンながら多彩なシートアレンジを持っている

 セダンの中ではリアシートのリクライニング機能に加え、珍しいことにプレミオ&アリオンとマークXは前後シートのフルフラット機構も備えており、快適な仮眠や車中泊にも対応する。

 特にマークXはボディサイズが大きいだけにリアシートの前後、左右が広い上に、賛否はあるにせよ着座位置が低めなのもあり頭上空間も広く、リクライニング機構を使ってリアシートにダラッと座るとサイズの割の快適性は高い。

■ステーションワゴン/トヨタ プリウスα

 全高の高さにより着座姿勢も高めで実質的な広さと疲れにくさを持つのに加え、プリウスαはリアシートがフロントシートより高めのシアターレイアウトになっており、リアシートからの見晴らしの良さを評価した。

■SUV/スバル フォレスター

発売直後のフォレスターも後席リクライニング機構を持つ車のひとつ。ミドルSUVではハリアー、CX-5始め同機構を持つ車種は多い

 フォレスターは先代モデルまでエンジン縦置きという構造もあり、リアシートの広さはミドルSUVの水準をやや下回っていたが、フルモデルチェンジでSGP(スバルグローバルプラットホーム、新世代のクルマの土台となるプラットホーム)の採用により水準レベルを確保。

 そこにリクライニング機構だけでなく、大きなクオーターウィンドウによる解放感もある上に、リアシートの乗客用のUSB電源やフロントシート後方にスマホやタブレットが入るポケットも用意し、総合的な快適性を高めた点を評価した。

リクライニングの有無だけでなくシートの作りも重要

 ここまで後席のリクライニング機能を紹介してきたが、リアシートの快適性は絶対的な広さやリクライニング機構の有無だけでなく、シートの可動部を減らしてシート自体をしっかりしたものし、快適性を高めるという考えもある。

 また、リアシートからの視界、乗り心地も大きく影響するなど快適性は総合的なものだ。

 それだけにリアシートの快適性を重視した車選びをする際には、ショールームでの確認だけでなく、試乗の際に主にリアシートに乗る人の意見にも耳を傾けると、より自分の使い方に合った車選びに近づくのではないだろうか。

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