注目のスポーツハッチ、最も魅力的なモデルは?
【TEXT・採点/国沢光宏】
◆エントリーリスト
・スズキ スイフトスポーツ/183万6000~190万6200円
・トヨタ カローラスポーツ/213万8400~241万9200円(1.2Lターボ車)
・日産 ノート NISMO S/232万8480円
ノーマル状態だけでなく、買ってからアレコレと手を加えていった時のポテンシャルからいえば、もう1秒も迷うことなくスイフトスポーツである。
例えばエンジン。すでにアフターマーケットで販売されているパーツを見ると、3万6000円の“パワコン(※ブリッツのターボ過給圧制御装置)”買ってポン付けすることにより(そのほかまったく手を加えない)140psから155psになるという。
これだけ違えばハッキリ体感できることだろう。エンジン本体に手を加えず165ps程度までなら無理なく引き出せる?
さらにタービン換えるなどベーシックなチューニングをすることで、実用性を損なうことなく180ps/27.5kgmくらいまでイケる。
今やチューニングを売りにするショップの注目車です。スズキ車を得意にしているモンスタースポーツのエンジンパーツなど楽しみ。車重が軽いため、相当なスポーツハッチに仕上がるんじゃなかろうか。
さらにサスペンションや車体回りのパーツも続々登場してきており、自分好みのクルマに仕立てられる。
カローラスポーツは4万円くらいで買えるポン付けのパワコンが出回っている。なんせノーマルだと116psであまりにショッパい。そいつを130psくらいまでパワーアップさせられるのだった。
というか、カローラスポーツのボディサイズを考えたら、130psって必要最小限のパワーだと思う。もちろんスポーツハッチというレベルにゃ遠いです。
ということで残念ながらスイフトスポーツの魅力に届かない。ウワサの1.6L、3気筒ターボエンジン搭載の「GR」待ちか?
ノートNISMO Sは最初からホットハッチという仕立て。気持ちよく回る1.6Lエンジンに5速MTを組み合わせている。ノーマルで乗るなら最も楽しいかもしれません。
ただ、スイフトスポーツにポン付けパワコン付けられたら、もうまったく勝てない。しかもノートNISMO Sの場合、NAだからこれ以上パワーアップさせるのも難しいのだった。そもそも車両価格高いし。
ということで私なら迷うことなくスイフトスポーツを買い、ノートNISMO Sとの価格差でパワーアップしますね。
◆3車の採点
スイフトスポーツ/85点
ノート NISMO S/75点
カローラスポーツ/70点
大人気ハイブリッドボックスミニバン 3強の覇者は?
【TEXT・採点/渡辺陽一郎】
◆エントリーリスト
・日産 セレナe-POWER/296万8920~382万1040円
・ホンダ ステップワゴン スパーダHV/330万480~355万9680円
・トヨタ ノア/ヴォクシーHV/301万4280~326万9160円
ミニバンで重要な居住性は、セレナの3列目にスライド機能を装着した仕様が1位だ。
2位はノア/ヴォクシー系の3姉妹車で、3列目の膝先は少し狭いが、床と座面の間隔に余裕があって快適に座れる。
3位はステップワゴンで、頭上と足元の空間は広いのだが、3列目は座面の奥ゆきが1列目よりも80mm短いから座り心地が悪い。
走行性能はステップワゴンが1位だ。エンジンは主に発電機の作動に使われ、ホイールの駆動はモーターが担当する。加速が滑らかで、性能的にも3Lのガソリンエンジン車に近い。床が低めで重心も下がり、安定性が優れる。
ほかの2車種は同等だ。セレナはノア/ヴォクシー系3姉妹車に比べて動力性能は少し優れるが、床が70mmほど高いから、走行安定性は見劣りする。操舵感も少し曖昧だ。両車は一長一短になる。
乗り心地はステップワゴンが1位。2位はセレナ、3位はノア/ヴォクシー系3姉妹車だ。
緊急自動ブレーキを作動できる安全装備は、ミリ波レーダーと単眼カメラをセンサーに使うステップワゴンが1位。
2位は単眼カメラのみのセレナで、緊急自動ブレーキの作動上限速度が車両に対しても時速80kmにとどまる。3位はノア/ヴォクシー系3姉妹車で、歩行者を検知できず、車間距離を自動制御できるクルーズコントロールなども備わらない。
価格はほぼ横並び。そうなると1位はステップワゴン、2位はセレナ、3位はノア/ヴォクシー3姉妹車になる。
◆3車の採点
ステップワゴン/89点
セレナ/74点
ノア/ヴォクシー/70点
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