2018年4月、ニッポンレンタカーが、11月から乗用車とワゴン車の全車禁煙化に踏み切ると発表しました。愛煙家、かつ休日にちょいちょいレンタカーを借りてドライブを楽しむ本企画担当、10月1日のタバコ値上げと相まって、財布にココロに決して小さくないダメージを受けております。
世の中の流れとして、ファミレスや喫茶店など多くの飲食店で禁煙化が進むのはもはや致し方ないことだとはいえ、このままでは「愛煙家はクルマに乗るな!」ということにならないでしょうか。
※本稿は2018年5月のものです。
文:ベストカー編集部/写真:Adobe Stock、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2018年6月10日号
■東京2020に向けて加速する禁煙化の流れ
今回の背景には2020年の東京五輪開催に向けて厚生労働省が全面禁煙、分煙を打ち出し、公共施設や飲食店などの建物内を原則禁煙とする罰則付きの受動喫煙防止条例制定に向けて動いていることが大きいと思われます。
この流れを受けて飲食店業界ではすでに2013年にロイヤルホスト、続いて2014年にマクドナルドが全店を禁煙化し、ケンタッキーフライドチキンも今年3月までに直営店の禁煙化に踏み切りました。
こうした動きも、G8のなかで日本だけが受動喫煙に関する法整備が実施されていない唯一の国だから、といったことなどが背景にあるのでしょう。
■喫煙が発覚した場合は罰金も!?
そうした流れのなか、レンタカー業界初の試みとしてニッポンレンタカーが今回発表した全車禁煙化(喫煙車が選べない)ですが、禁煙車ニーズの高まりに加え、すでに北海道と九州地方では乗用車とワゴン車の全車禁煙化が実施され好評なため、全国に拡大することになった、と。
同社に話を聞いてみると、「今までレンタカー車内の臭い対策については防臭・脱臭剤を使用してきましたが、特にファミリー層の顧客からタバコの臭いについてクレームがきており、全車禁煙化の要望が強く出ていたためです」とのこと。
万一、車内での喫煙が発覚した場合、ユーザーは「休業補償料」として2万円を徴収されることに。電子・加熱式タバコについても、ふつうのタバコと同じ扱いとなるようです。
ただし、トラックなど商用車クラスについては引き続き喫煙車の設定が残されるとのこと。
公益財団法人「健康・体力づくり事業財団」がまとめた20歳代の喫煙率の推移を見ると、調査開始時の1965年には80.5%だったものが、1977年に70%台、1988年に60%台に落ちて年々減少、2015年にはついに30%台を切って28.3%と、3人にひとりもタバコを吸っていない現状になっています。
ちなみに、数少なくなってしまった編集部の愛煙家同志からは「まあ、当然でしょう。もうここ何年も車内でのタバコOKなんてレンタカーは見たことがない。何を今さら、って感じですな」と、醒めたコメントをいただきました。ありがとうございます。
まあ、タバコはクルマから外に出て喫いましょう、ということでしょうか。
コメント
コメントの使い方