クルマ界のサザンか松任谷由実か!? 偉大なるマンネリを貫く「健康長寿」なクルマたち

日産の伝統を受け継ぐ地平線 「日産 スカイライン」

「健康長寿」なクルマたち
日産 スカイラインの現行モデル(2019年)。3.0リッターV6ターボエンジンモデルもラインナップされ、最上級グレードの400Rはなんと400psを叩き出す

 2022年に誕生から65年となった飛びきりのご長寿モデルが日産のスカイライン。初代モデルの登場は1957年だが、製造販売は日産ではなくプリンス自動車が行っていた。そしてプリンス自動車は1966年に日産と合併することになり、ここから日産 スカイラインとして販売が継続されることになった。

 初代スカイラインはプリンスセダンの後継となるプレミアムカーで、ド・ディオン式リアサスペンションや2スピードワイパーなど、国産車初の機構も盛り込まれていた。後年にはよりスポーツ色を強めたクーペモデルも作られ、これがスカイラインのイメージを形作っていくようになる。

 日産と合併後の1969年、当時の技術を集めた2000GT-Rが生み出される。レースにも投入されたGT-Rは、強力なライバルだった外国車を打ち負かし、やがて常勝モデルとなって国内レースに君臨した。

 それからはモデルチェンジを繰り返し、CMキャッチコピーや外観デザインに合わせて「ハコスカ」や「ケンメリ」、「鉄仮面」などの愛称を得ている。通常ラインナップに加えて走りを重視したGT-Rにも数多くの名車が生まれた。特に1989年にリリースされた8代目R32型GT-Rは、シリーズ初の4WDが採用され、レースだけでなく公道でもその速さを披露してみせた。

 2007年からはGT-Rが独立した別車種となり、スカイライン本流は独自路線で進むことになったが、高級志向が強まり、近年のモデルはかつてのスカイラインからかなりイメージの異なるものとなっている。

 現行のスカイラインは2013年発売の13代目。2019年にはビッグマイナーチェンジが実施されたものの、登場からすでに9年が経過し、そろそろフルモデルチェンジ版の登場も期待されている。14代目スカイラインは果たしてどんな姿となるのか?

大衆車からの脱却で堂々の長寿モデルに 「ホンダ シビック」

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現行型ホンダ シビック。従来型同様のガソリンエンジンモデルに加えてハイブリッドのe:HEVも登場。ボディバリエーションは4ドアと5ドアハッチバック

 2022年に生誕50周年を迎えたのがホンダのシビック。同社の乗用車では最も長い期間同一名称で販売されているモデルであり、現在は11代目がその名を継承している。

 車名の「CIVIC」は「市民」を意味する言葉であり、元々は大衆向けのコンパクトカーとして1972年にデビュー。FF方式の車体に当時の厳しい排気ガス規制をクリアしたCVCCエンジンを搭載し、クルマにとっては逆風のはずの1973年のオイルショックをも味方につけ、世界各国で大ヒットモデルになった。

 初代モデルの成功を受けて登場した2代目も堅調な売り上げをみせ、以降シビックはホンダの4輪車を代表するモデルの地位を確立していくことになる。

 そんなシビックの転機となったのが2005年。同年に登場した8代目シビックは、それまでのコンパクトカー路線から脱却して3ナンバーサイズに拡大された。この頃のホンダ製コンパクトカーはフィットがメインになっていて、シビックは3ナンバー化によって車格を上げることになった。

 シビックを語るうえで欠かせないのが「タイプR」だ。ホンダが自社製チューンドモデルに与える名称のタイプRはシビックにも存在し、最初は5代目シビックのチューンドバージョンで1997年に登場した。シビック タイプRはその後も複数のモデルが作られ、いずれも高い人気を獲得している。

 最新11代目シビックは2021年にリリースされた。翌2022年にはシビックシリーズ初のハイブリッドモデルとなるe:HEVも登場するなど、時代の要請に応じたバリエーションを展開するのはシビックならでは。  

 かつては誰でも手が届く大衆向けコンパクトカーとして、そして現代では個性的なミドルクラスセダンとして多くの人から愛され続けるシビック。50歳となった今でも老成することなく、常に若々しいエネルギーを感じさせてくれる。

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