今年1月の「東京オートサロン2019」。各メーカーの出品車のなかでも一際異彩を放っていたのが日産の「JUKE Personalization Adventure Concept」。なにがすごかったのって、足回りがタイヤではなくクローラー、つまりキャタピラーになっていたのだ。インパクト、絶の大である。
日産では最近、なぜかクローラーのコンセプトモデルが相次いで登場してきているのだが、実はこのクローラーをパーツとして販売している会社があるのだ。
※本稿は2019年2月のものです
文:ベストカー編集部/写真:株式会社リキシャマン、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2019年3月10日号
■タイヤの代わりに「クローラー」を装着した日産のコンセプトカー
今年1月の東京オートサロンに日産が出展した「JUKE Personalization Adventure Concept」、そして同じく今年1月開催のカナダ・モントリオールショーに日産が出展した「Altima-te AWD」の2台。
上の写真でおわかりのように、この2台に共通するのが、タイヤの代わりに「クローラー」が装着されているということ。
1台はSUVのジュークなのでさほど違和感はないかもしれないが、北米を中心に販売しているセダンのアルティマに至ってはちょっと“やりすぎ”感もなくはない。
ところでこのジュークのクローラー、国内にパーツとして取り扱っている会社があるという。実は当初、日産からその会社に依頼がきたが、残念ながらコスト面で折り合いがつかず、頓挫してしまったのだとか。
■神奈川県座間市の会社 「リキシャマン」
その会社、神奈川県座間市の「リキシャマン」では、ゴムキャタピラーを使った高速クローラー車両を製造している。その装着クローラーは同社の「デルタシリーズ」として販売されており、様々な国産車に対応可能なのが魅力。
なかでも「デルタ4BS」は、先代ジムニーやサンバー、キャリイ、ハイゼットなどに装着可能なクローラーで、ジムニーの場合なら、最高速は55km/h、車検の取得も可能なのだという。
このほか、ジムニーシエラなど登録車用の「デルタS」、ランクルやハイエース用のデルタ「M3」、メガクルーザーやキャンター用の「デルタM4」、さらにウニモグやトラクター用の「デルタL4」などもラインナップ。
気になる価格はジムニーシエラ用で110万円。おおむね車両本体価格に近い金額に設定されているそうだ。
リキシャマンの楢原社長によれば、「雪上車としてだけでなく、緊急対応車両としてお薦めです」とのこと。
主なユーザー層は「個人だと雪国の富裕層が趣味用に使うのと、法人だとスキー場のホテルなどが送迎用に購入されています」。こりゃ、楽しそうだ!
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