■中古市場の半数以上が新車以上の価格に!
では生産ラインを増やせばいいじゃないか、と言う人もいるかもしれないが、一度増やした生産ラインを減らすということは簡単にできないものなのだ。しかもジムニー&ジムニーシエラは唯我独尊的なモデルなので、ほかのモデルとラインを共有することができないのである。
新車がすぐに手に入らないならば、中古車ならば現行型ジムニー&ジムニーシエラでもすぐに手に入るのだが、人気モデル故に中古車相場が新車価格とほとんど変わらないのだ。
ジムニーの車両本体価格はXG5速MT車の155万5400円~、XC4速AT車の190万3000円。そしてジムニーシエラはJL5速MT車の186万3400円~、JC4速AT車の208万4500円となっている。
大手中古車検索サイトで、現行型ジムニー&ジムニーシエラの中古車相場を見てみると、ジムニーは約1700台中古車が流通していて、平均価格は約223万5000円と新車価格を上回っている。そして中古車の価格帯は約130万~約398万円で、そのうち約55.2%が最上級グレードの新車価格を上回る価格で販売されている。
■カスタマイズ販売が中古車価格上昇の要因に?
現行型ジムニーの年式による平均価格を見てみると、2018~2019年式が約200万9000円。2020~2021年式が199万1000円。そして2022年式が217万7000円となっている。
一方、現行型ジムニーシエラは約950台の中古車が流通していて、中古車の平均価格は約256万7000円。そして中古車の価格帯は約180万~約580万円となっている。そのうち84.6%は最上級グレードの新車価格を上回っているのだ。
また、現行型ジムニーシエラの年式による平均価格を見てみると、2018~2019年式が約248万4000円。2020~2021年式が258万7000円。そして2022年式が約262万7000円となっているのだ。
ジムニーやジムニーシエラはカスタマイズずみ中古車が多いのだが、ジムニーで300万円以上の中古車が約31台。ジムニーシエラでは350万円以上の中古車が約64台と非常に多いのが特徴だ。
この両モデルは、購入後に自分の好みに合わせてカスタマイズするユーザーが多いのだが、中古車をすでにカスタマイズして販売していることが目立つ。これが中古車の平均価格を上昇させる要因のひとつだ。
■まだまだジムニー&ジムニーシエラの高値安定は続く!?
知り合いの販売店は最新のジムニー&ジムニーシエラの中古車事情を次のように話してくれた。
「新車の納期は相変わらず長いですけれど、中古車相場はだいぶ下がってきました。いわゆるプレミアム価格ではなくなっています。一番高い時でジムニーの未使用車が240万円からでしたが、現在は200万~210万円くらいでオークションにおいて取引されています。ジムニーシエラも同様に最も高い時では約290万円からでしたが、現在は230万~240万円くらいで取引されています。これはいくらでも出すからすぐに乗りたい! というユーザーは減り、気長に自分のオーダーした新車を待つという人が増えたと言えるでしょう。ジムニーユーザーは案外、建築業の方が多いのが特徴と言えます」
ジムニー&ジムニーシエラも登場から5年が経過し、購入するユーザー層も変わってきたということは言えそうだ。
これは余談だが、筆者は最新の買い取り価格をサイトで調べるのだが、現行型ジムニー&ジムニーシエラは価格が表示されない。これは新車価格より高い価格で買い取られることが多いため、自主規制しているのだ。まだまだ現行型ジムニー&ジムニーシエラの中古車相場は高値安定が続きそうである。
【画像ギャラリー】いまだに中古車価格が高騰中のジムニーとジムニーシエラ!!(14枚)画像ギャラリー
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