ADASを補強したことで、「売れる一台」になった
従来型スイフトの全長は3890mmと、軽自動車の全長3400mm枠よりも、ちょっとだけ長いというディメンジョン。トヨタ「ヤリス」(全長3940㎜)やホンダ「フィット」(3995mm)、日産「ノート」(4045mm)、マツダ「マツダ2」(全長4080mm)などと比べても短く、既に販売終了してしまったが、日産「マーチ」(K13、3830mm)並みの全長だ。
コンパクトであることの最大のメリットは、狭い道でも運転がしやすいことや燃費のよさ、そして余力十分なエンジンを合わせたことによるパワーの余裕だ。またスイフトは、優れたシャシー性能による走りのよさも定評がある。日本だけでなく、グローバルで販売されるスイフトには、あらゆる路面を様々な車速で走ることが求められるが、車体やタイヤ、前席シートなどのつくりが良く、コンパクトサイズであっても走りの安心感が高いことは、ユーザーにとって嬉しいこと。速度メーターが220km/hまで刻まれているのも頷ける。
従来型スイフトでは、ADAS(先進運転支援技術)において物足りなさがあったが、スイフトプロトでは、ヘッドアップディスプレイこそ見送られたものの(軽のスペーシアには既に装備されている)、カーブの手前で速度抑制してくれるACCや、交差点でのブレーキサポート(バージョンIIへアップデート)、ドライバモニタリングシステム、アダプティブハイビームシステムまで加わり、ほぼほぼ期待通りとなった。最大のメリットであるボディサイズを踏襲し、弱点だったADASを補強したことで、このクラスでは最高の選択肢になり、「売れる一台」になったといえる。
ストロングハイブリッドはないと予想
新型スイフトに関しては、「(現行モデルには一時期存在した)ストロングハイブリッドはないのか?」という声も聞こえるが、何十キロも重たくなるストロングハイブリッドのユニットを載せることは、グローバルで売るスイフトには需要があるようには思えない。また(コスト的にも)スマートではなくなる。実際、スズキ販売店が明らかにしている情報によると、従来型通りマイルドハイブリッドの設定にとどまっているようだ。はたして次期スイフトも、ファンに愛された従来型スイフトの姿を引き継いでくれるのか!?? 登場が楽しみだ。
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