「100万円台で買える小さいクルマ」を購入の条件に定める人は少なくない。当然、メーカー各社は「イチオシの100万円台コンパクト」を揃えている。そこで今回はスズキ スイフト、ホンダ フィット、トヨタ ヤリス、マツダ MAZDA2の4台を忖度なしのガチ比較してみることにした!!
※本稿は2024年1月のものです
文/渡辺陽一郎、写真/ベストカー編集部、トヨタ、ホンダ、マツダ、スズキ
初出:『ベストカー』2024年2月10日号
■100万円台グレードでも遊び心満載!!
スイフト、フィット、ヤリス、マツダ2は、全高を立体駐車場で使いやすい高さに抑えた運転しやすい5ナンバーサイズのコンパクトカーだ。価格が100万円台に収まる小型車の中心的な存在になる。この4車の実用性を比べたい。
視界のよさなど運転のしやすさでは、フィットが最も優れている。フロント/サイドウィンドウともに、下端の位置が低めで、前後左右の視界がいい。スイフトの視界も満足できる。
ヤリスとマツダ2は、サイドウィンドウの下端が後方に向けて持ち上がるようなデザインだからそのぶん斜め後ろの視界が狭い。購入前に縦列駐車するイメージで確認したい。
後席の広さはフィットの圧勝だ。身長170cmの大人4名が乗車して、後席に座る乗員の膝先空間は握りコブシ2つ半に達する。
スイフトは同じ測り方で握りコブシ1つ半、ヤリスは1つ少々、マツダ2は1つ分だ。マツダ2は前席を優先させ、運転姿勢は自然だが、後席の足元空間は狭い。
内装の質は、4車とも大差はないが、スイフトは2023年12月に登場した新型車で設計が新しく少し上質だ。マツダ2やフィットも満足できる。
荷室長(荷室の奥行き寸法)は、後席を使っている状態では、4車とも同程度になる。しかしフィットは、燃料タンクを前席の下に搭載したから、後席をコンパクトに格納できる。この状態の荷室容量は大きい。
またフィットは後席の座面を持ち上げて、車内の中央に背の高い荷物を積むことも可能だ。
■安全装備で選ぶならスイフトか!?
安全装備はスイフトが先進的だ。自車が右左折する時に、直進車両や横断歩道上の歩行者も検知して、衝突被害軽減ブレーキを作動させる。
ドライバーが脇見や居眠り運転をすると、カメラを使って注意を促す機能もオプションで採用した。
ヤリスも右左折時に衝突被害軽減ブレーキを作動させる機能を持つ。マツダ2は、後方の並走車両を検知して知らせるブラインドスポットモニタリングを全車に標準装着した。
以上の結果を踏まえると、実用面ではフィット、質感や安全装備ではスイフトの先進性が注目される。
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