ホンダビートの「カーニバルイエロー」
1991年に発売されたホンダの軽オープンミッドシップモデル「ビート」。自然吸気ながら64psを絞り出すエンジンや5速MTのみという設定、前後で異なるタイヤサイズの採用など、軽自動車でありながらマニア心をくすぐる数多くのこだわりが詰め込まれたモデルだ。
そんなビートにおいて、真っ先に思い浮かぶのが「カーニバルイエロー」のボディカラーではないだろうか。軽量コンパクトな車体で開放感のあるオープンカーは、毎日オーナーを「カーニバル」に誘うように楽しませてくれていたことだろう。
R32型スカイラインGT-Rの「ガングレーメタリック」
2.6L 直6ツインターボエンジンにアテーサE-TS、前後マルチリンクサスペンションで武装するなど、まさにレースに勝つために開発されたマシンだった、日産R32型スカイラインGT-R。当時の戦闘力は圧倒的で、このクルマの存在こそが日本の量産スポーツカーの高性能さを世界に知らしめたといっても過言ではないモデルだ。
そんなR32のGT-Rといえば「ガングレーメタリック」のボディカラーではないだろうか。重厚感のある深い金属光沢を持つ濃いグレーからは、世界を打ち破ることを見据えてストイックに開発した日産の意気込みや気合いが感じられ、同時に、その戦闘力の高さも表現されているように思う。
トヨタ セラの「グリニッシュイエローマイカメタリック」
1990年~1996年に販売されていた、FFの小型3ドアクーペ、トヨタ「セラ」。トップルーフのほとんどがガラスエリアとなる特徴的なキャビン、そしてバタフライドアとよばれる斜めに跳ね上がるドアが特徴的なモデルであり、雨の日でもオープンカーと同じように明るく開放的な空間を楽しめる新感覚モデルとして、当時脚光を浴びていた。
このセラといえば、「グリニッシュイエローマイカメタリック」ではないだろうか。淡いゴールドメタリックのようなカラーであるが、ドアを跳ね上げた時の姿と相まって、当時は「黄金虫」と形容されていた。見た目はスポーティだが決して速くなく、あくまでも雰囲気重視というのが贅沢というか何というか。さすがバブル期に開発されたモデルだ。
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クルマの個性を表現するにあたり、大きな役割を担っているボディカラー。今後は、BEV化がさらに加速していくと思われるが、クルマの個性が際立ちにくいBEVにおいて、ボディカラーは個性を際立たせる要素として、さらに重要視されていくことになるだろう。
【画像ギャラリー】雨の日でも明るく開放的な空間を楽しめる新感覚モデルだった、トヨタ「セラ」(10枚)画像ギャラリー
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