トヨタから登場の[3輪車]!? しかも100万円って安すぎ!!!! 2025年登場濃厚のリーン3

トヨタから登場の[3輪車]!? しかも100万円って安すぎ!!!! 2025年登場濃厚のリーン3

 皆さんは、2013年にトヨタが発表した「i-ROAD」をご記憶だろうか。コーナーでバイクみたいに倒れ込む(リーンする)超小型モビリティなのだが、10年間の時を経て、こいつが密に進化していたのだ。新たな開発元で「リーン3」を名乗る大注目のその姿をさっそく見ていこう。

※本稿は2024年4月のものです
文:ベストカー編集部/写真:ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2024年5月10日号

■機動性と利便性も併せ持つ超小型モビリティ

トヨタ「i-ROAD」改め「リーン3」。2013年の東京モーターショーでの発表以来、密かに進化を続けていた
トヨタ「i-ROAD」改め「リーン3」。2013年の東京モーターショーでの発表以来、密かに進化を続けていた

 通勤や近所の買い物用にバイクを買おうと考える人は多いが、転ぶと怖いし、雨にも濡れるってあたりは悩みの種だ。

 そこで最近、超小型モビリティと呼ばれる乗り物の中に、バイクの機動性とクルマの利便性も併せ持ったタイプが生まれ、注目を集めている。

 そのきっかけともなったモデルが、2013年の東京モーターショーでトヨタが公開した「i-ROAD(アイロード)」。前後に二人が乗れるキャビンを備えた3輪(前2輪、後ろ1輪)の乗り物だ。

 このi-ROAD、3輪で車体の安定性を確保しつつ、旋回時はバイクのように倒れ込む(リーン)機能を備えていた点がミソ。オートバイでコーナーを駆け抜けるような喜びがあって、超小型モビリティとしては異例のドライビングプレジャーまで備えている点が、バイク好きやクルマ好きからも支持を集めた。

 そしてそれから11年、i-ROADはどうしたのか。実はモーターショー以降も日本各地で試乗会などを実施し、そこで得た知見をフィードバックする作業が続いていた。

 さらにその後、なんと開発者がトヨタから独立し、技術をさらに磨き上げるいっぽうで、市販化に向けた作業を進めていたのだ。そのために生まれた会社が「リーンモビリティ」、i-ROADの新たな名前は「リーン3」という。

 そしてトヨタから独立した開発者こそが、谷中壯弘さんという方。トヨタでi-ROADはもちろん、CポッドやCウォークといったモデルの開発にも携わった方なのだが、そういった超小型モビリティの普及を加速させたいとトヨタを辞め、新会社を立ち上げたというわけだ。

【画像ギャラリー】2013年の東京モーターショーで発表されたトヨタ i-ROAD! 実は密かに改良が進められてたんよ 大きく進化を遂げたリーン3を是非見て!(10枚)画像ギャラリー

■発表から11年分の進化

これが2013年の東京モーターショーで発表されたトヨタ i-ROAD。各地で試乗会なども催された
これが2013年の東京モーターショーで発表されたトヨタ i-ROAD。各地で試乗会なども催された

 肝心のリーン3自体もi-ROADからいろいろと進化した。たとえば駆動方式。i-ROADは前輪駆動の後輪操舵だったが、リーン3は前輪操舵の後輪駆動と逆になった。さらに両開きのドアは左側のみ開くように。エアコンを装備して空調ダクトを前後に取り回すためだ。

 経営面でもリーンモビリティは思い切った動きに出た。バイク人口の多い台湾に注目し、現地の自動車関連企業から総額28億円の出資を集めたのだ。

 その結果、リーン3は最初のデビューの場を台湾に定め、2025年の発売へ向けて開発が加速することになった。その後日本や欧州での発売も準備しているという。

 気になる価格だが、台湾では20万台湾元+αを考えているらしい。日本円にすると100万円程度だが、仮に補助金の対象となれば、より手頃な価格で手に入るだろう。ひとつ惜しまれることは、日本では現状「原付ミニカー」扱いとなるそうで、乗員が1名に制限されるようだ。

 日本の地方部では、バスやタクシーといった公共交通が脆弱化しつつある。リーン3のような多様なモビリティがそいつを補完できれば、活性化にもつながるはずだ。

●リーン3 主要諸元
・車両区分:L5(日本では原付ミニカー)
・全長×全幅×全高:2470×970×1570mm
・ホイールベース:1800mm
・トレッド:850mm
・最小回転半径:3.6m
・乗車定員:2(日本は1名)
・駆動方式:後輪インホイールモーター
・電池:リン酸鉄リチウムイオン電池
・電池容量:8.1kWh
・最大航続距離:100km(開発暫定値)
・最高速度:80km/h(日本は60km/h)

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