普免対応車からGVW7.5トン級までラインナップ
同社ではZM6に続き、2025年末~2026年末にかけて5つのモデルを投入する予定だ。製造委託先は前述のFOTONに加えて、ウェイチャイ新能源汽車(WNEV・中国ディーゼルエンジン最大手ウェイチャイ傘下の電動車メーカー)からも調達する。ただし現時点ではモデルごとの製造委託先や詳細は未公表となっている。
今年12月に導入を予定しているのが、GVW5トン級の「ZM5」だ。準中型免許および旧制度普免で運転可能な車格で、国内小トラ市場でももっとも普及しているセグメントにあたり、キャビン幅が狭いモデルやホイールベース長など多彩なバリエーションも展開するという。やはり国産BEVトラック比で数百万円安い価格を予定しており、販売の中心になるとみられる。1充電航続距離は180km。このモデルの製造委託先については、花田CEO社長がFOTONと明言している。
2026年6月にはGVW7.5トン級の「ZM8」の導入を予定している。数少ない中型クラスのBEVトラックとなるもので、運転資格は準中型あるい中型免許が必要。1充電航続距離は350kmと比較的長く、中距離輸送レンジを担うモデルでもある。
同じく12月には、普通免許で運転可能なGVW3.5トン未満モデル(名称未定)も導入する。こちらは3種のモデル展開を予定しており、「積載量1.7トン・航続距離120kmモデル」「積載量1.5トン・航続距離180kmモデル」「積載量1.2トン・航続距離250kmモデル」を設定する。国産の同級BEVトラックに対してバリエーションが多く、航続距離も長いなど、目を引くスペックである。
ZOモータースでは、年間販売台数目標として2025年に300台(国内小型トラックシェア1.5%)、2026年は800台(同3%)、2027年は2100台(同8%)を目指す。将来的には、BEVに加えて燃料電池車(FCEV)の導入も検討していくという。
いすゞ、日野、三菱ふそうの3大メーカーに加え、トヨタ、日産など乗用車メーカーでも取り扱っている小型トラック市場において、価格競争力のある新興BEVトラックがどこまで普及するか注目されるところだ。