アメリカントラックは自動運転が当たり前に? 米国最大手メーカーが量産車に「レベル4」自動運転機能搭載へ!

次世代の「4D LiDAR」

アメリカントラックは自動運転が当たり前に? 米国最大手メーカーが量産車に「レベル4」自動運転機能搭載へ!
4D LiDARはレーザーパルスに替わりレーザーの連続照射を行なうことで移動体を瞬時に検出するそうだが、詳細はまだ不明だ

 LiDAR技術の発展は自動運転を実現するためのカギとされる。

 従来のLiDAR(3D LiDAR)が高出力レーザーパルスにより瞬間ごとに物体との距離を測定していたのに対し、AevaのFMCW(Frequency Modulated Continuous Wave)4D LiDARは、低出力レーザービームの連続照射によりあらゆる点の距離と相対速度を同時に連続して測定する。

 連続するレーザーによりスタティックなオブジェクト(=動かない物体)とダイナミックなオブジェクト(車両などの移動体)を瞬時に識別できるため、自動運転技術の安全性が飛躍的に向上するとされる。

 ダイムラーの自動運転部門トップ、ヨアナ・バトラー氏は次のようにコメントしている。

 「ダイムラー・トラックは自動運転トラックの実現に向けて業界をリードすることにコミットしています。適切なLiDAR技術を選定することは、安全に自動運転トラックを走らせるために不可欠となる戦略的決定です。

 Aeva社は、その技術において信頼できるLiDARセンサーを製造するパートナーとして最適であり、また、私たちの量産型トラックにセンサーを供給する能力を有していると確信しています。

 本日の発表は、自動運転トラックの商用化に向けたパズルの重要なピースとなります。トルク社での開発も順調に進んでおり、私たちは2027年に米国市場に自動運転トラックを投入します」。

 そのトルク社でCEOを務めるピーター・ボーガン・シュミット氏のコメントは次の通りだ。

 「AevaはFMCW LiDARにおいて最先端の技術を持っています。ロングレンジの物体検知において、この技術は極めて重要です。トルクの自動運転ソフトウェアが、より高い解像度で、より遠くまではっきりと物体を検知できるようになるからです。また、相対速度の検出も簡単になります。

 私たちは過去数年間にわたってAevaのチームと緊密に連携していますが、そのパフォーマンスの高さには驚かされています。特に、こうしたセンサーによる検知が最も難しい高速道路を想定したユースケースでは、これによりいくつかの問題を解決することができました」。

 今回の技術選定は、各メーカーの数年間にわたる広範な協力と検証の結果で、Aevaの共同創業者でCEOのソロシュ・サレヒアン氏は次のように話している。

 「ダイムラー・トラックは世界で最も優れた商用車メーカーの1社です。ダイムラーおよびトルクとの提携は、トラックの新時代を切り開くものです。安全な自動運転トラックは運送業界に革命をもたらすでしょう。

 その主要サプライヤーに選ばれたことを嬉しく思っています。これはチーム全員のハードワークと革新性、そして粘り強さの証です。弊社は今後も独自のFMCW技術と検知ソリューションで業界をリードして行きます」。

 ダイムラーとトルクは自動運転トラックをアイデアから現実に変えるため、既に公道試験や顧客による先行試験を初めている。自動運転トラックの安全性を最大化するために、3つのセンサー技術、すなわちLiDAR、レーダー、カメラを組み合わせて搭載するというのが両社のアプローチだ。

 それぞれの技術を活用することで、高速道路、一般道、ランプウェイや交差点など、状況に応じて安全なハンドリングが可能になるという。

【画像ギャラリー】2027年までに量産化! フレイトライナー「カスケイディア」の自動運転トラック(5枚)画像ギャラリー

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