毎月200を越えるディーラーを周り「生」の声を届けてくれる流通ジャーナリストの遠藤徹氏。
今回まずは、マツダ CX-3のモデル廃止検討という、ちょっと信じたくないニュースから。またホンダの軽トラ「アクティトラック」も2021年で生産中止ということで、これにはディーラーから不満の声が上がっているという。一体どういうことなのか?
ほか新型ハスラーのスケジュール、リーフのマイナーチェンジなど、盛りだくさんでお届け。
●【画像ギャラリー】CX-3、アクティトラック、リーフ…話題に上ったクルマたちの画像をギャラリーでチェック!!!
※本稿は2019年11月のものです
文:遠藤 徹/写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2019年12月26日号
■マツダ CX-3は来年にもモデル廃止?
マツダは2020年中にもコンパクトSUVのCX-3をモデル廃止する方向で検討している模様です。ミディアムクラスのCX-30の登場で存在が薄くなっているためです。
CX-3はマツダ2と同じプラットフォーム、CX-30はマツダ3と同じプラットフォームを使っており、本来であれば両モデルはクラスが異なるため両立は可能ですが、マツダの最近のクルマづくりのスタンスとして「プレミアム路線」を重視しており、コンパクトクラスはマーケットでの定着が難しいとの判断があるようです。
CX-30はCX-3とCX-5の間をカバーする新型SUVとして投入しましたが、実際にはCX-3の後継モデル的な存在になっています。そのためCX-3の販売は減っていて、次第に存在価値がなくなりつつあります。
●関連記事…【迷走するマツダ新車事情】流行りのSUV「CX-3」2020年モデル廃止の危機!??
■2021年6月でホンダ アクティトラックは生産中止に
ホンダは2021年6月をもって軽自動車のアクティトラックを生産中止すると、販売会社のホンダカーズ店に伝えたようです。アクティトラックは月販1500台規模の軽トラックで、商店や農村の小口配送に使われている歴史ある商用車です。
ホンダが生産中止を決めたのは「継続生産しても1台あたり17万円程度の赤字になる。多額の投資をして新型車を開発しても赤字が膨らむいっぽうで割に合わない」との判断があるためです。
ダイハツやスズキからのOEM供給も検討しましたが、「ホンダのポリシーにそぐわない」として見送ったようです。
今後、2021年6月までは従来よりも増産して販売店に供給しますが、以降は生産を取りやめて、復活はしない方針です。小口配送は2018年7月に発売したN-VANがカバーすることになります。
しかしながら1BOXバンのN-VANは、農機具や農作物などの搬送に向いていません。軽トラック需要の多い北海道、東北地域のホンダディーラーからは不満の声が上がっています。今後は地場資本のホンダカーズ店を中心に、ダイハツやスズキの軽トラックを業販売りというカタチで独自に扱うケースも生じそうです。
■スズキ 新型ハスラーは12月24日発表、2020年1月3日発売か?
スズキは次期型ハスラーを12月24日発表、2020年1月3日発売の予定でスケジュール調整をしているようです。
11月中旬には傘下販売店にウェブサイトで掲載する次期モデルの商品内容を通知し、ティザーキャンペーンをスタートさせました。さらに12月上旬に価格を決め、先行予約の受付を開始します。
従来モデルは生産打ち切りで在庫一掃セールを実施していましたが、これは11月中旬までにほぼ売りつくした状況にあります。
従来モデルは発売直後の納期が半年待ちというヒットモデルになりましたが、次期モデルは最初から月産7000台以上の規模で組み立て、納車待ちが長くならないように備えるものと思われます。
コメント
コメントの使い方