電動キックボードが道路上に溢れているが、自動車メディアとしては新しいモビリティの参画は歓迎したいところ。しかしそれはあくまでもルールが遵守され、道路上に共有するのに適した場合だ。電動キックボード大手の「LUUP」のユーザーはめっちゃ危険に思える。いつまでそれやってんのよ?
文:ベストカーWeb編集部/写真:編集部、AdobeStock
【画像ギャラリー】ちょっと酷くない? 傍若無人な信号無視キックボードが危なすぎる(4枚)画像ギャラリー赤信号を堂々無視で交差点に進入
「おいおい、また電動キックボードかよ」。
タクシーで移動中に運転手さんがつぶやいた。この道15年という運転手さんによれば日中の勤務時間中に都心部で10台以上は迷惑行為、いや違法行為をしている電動キックボードを見るという。
「あのLUUPに乗っている人たちって基本的に原付免許があるわけだよね(編注:実際は16歳以上なら誰でも乗れる)? 免許持っててありえない運転するのよ。ほら、見てみなよ」と運転手さんは続ける。
ふと横を見ると停止線で止まっているこちらのタクシーの脇を通り、停止線に近づく一台のキックボードが来た。しかし、彼はタクシーを追い越し青信号の横断歩道もお構いなしに交差点内に進入。
信号無視もいいところだ。しかも彼は片手運転でプカプカと電子タバコを嗜みながら、交差点内で赤信号を待っている。大したもんだ。
我が物顔な振る舞いがすごい
その後は前方道路の右折車が右折途中なのにジリジリと進み始める。そして赤信号なのにそのまま出発進行。100歩譲ってキックボードの彼が大怪我しようが知ったことではないが、自動車や二輪車、さらに歩行者が巻き込まれる事故が起きればたまったものではない。
交通行政にはかなり保守的でなんでも後手に回りがちな日本において、なぜ交通法規をろくすっぽ守れそうもない電動キックボードに認可を与えたのか。そもそも免許も要らないなんて理解ができないし、自転車の道交法も理解していない人が多いなかで国の姿勢はまったく理解できない。
とはいえ、すでに街中にバンバン走っている現況を変えるには、もはや警察が取り締まりを劇的に締め上げる以外の方策はなさそうだ。
LUUPは2024年には30億円の調達に成功するなど、その規模を拡大している。SMBCやみずほ銀行などメガバンクの猛烈に厳しい審査を通っているということは、企業としての健全性もバッチリなのだろう。
モビリティの増強はどんどん進めていってほしいのだが、それはあくまでも交通の安全が整っているケースに限る。サービス提供者として街中にここまでルール違反者が続出している状況で、公式ページでの注意喚起ではちょっと足りない。
なにかしらの改革をしていってほしいものだが……。








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