ホンダはいち早く搬送車両提供など支援
■本田技研工業/感染者搬送車両の提供とフェイスシールドの生産
ホンダは、4月23日までに、46台の感染者搬送車両を、東京都・渋谷区を皮切りに、各自治体に提供。
この車両は、オディセイやステップワゴンなどをベースに改造を加えたもので、約50台の生産を予定していたが、多くの自治体から貸し出し要望を受けていることから、増産を検討している。
また、2020年5月末までに医療現場向けのフェイスシールドを生産し、提供する予定だ。
国内向けではないが、ホンダ広報部によると、日本での感染者搬送車両の提供のニュースが米国でも話題となり、日本と仕様はサイズが異なる北米向けオデッセイをベースに、同様の車両を製作し、北米で提供できないか、現在検討中とのことだ。
マツダや三菱はフェイスシールド生産! その他各社の動きは?
■マツダ/医療現場への支援やマスクの生産を
マツダでは、現在、医療現場及び医療用品に対する支援の取り組みを進めている。すでに、簡易版医療用フェイスシールドの生産準備に取り掛かっているほか、アイソレーションガウン(看護等用ガウン)の生産検討、軽症者移送車両の検討、医療機器関係の協力の検討を進めているという。
また、国内物資の需給緩和に向けた取り組みとして、関連会社でのマスクの生産を決定(月産80~100万枚)。さらに関連会社での消毒液の生産準備も行っている。
■三菱自動車工業/フェイスシールドを生産
三菱自動車工業では、医療現場で必要とさせるフェイスシールドを生産し、関係各所へ提供。岡崎製作所(愛知県岡崎市)を中心に、月1500枚の生産を開始しており、2020年4月27日、岡崎市へ寄贈を行った。
また、生産拠点のひとつであるパジェロ製造(岐阜県坂祝町)も、生産したフェイスシールドを岐阜県美濃加茂市内の病院に寄贈。今後も生産枚数を増強すると共に、マスクなど他の感染拡大防止のための製品についても、生産を検討しているという。
この他にも、岡崎市の地元病院に10万円を寄付とワールドビジョンジャパンの「新型コロナウイルス緊急支援募金」への400万円の寄付を行っている。
■ダイハツ工業/社内向けマスク生産に取り組む
ダイハツでは、マスク供給不足を受け、社内用のマスク生産準備に取り掛かっているという。これは、マスクを自給することで、少しでもマスク不足が解消され、周りの人たちが、入手しやすくなって欲しいという願いから行うものだ。
トヨタ救急車の関連会社でも感染拡大防止に動き
■トヨタカスタマイジング&デベロップメント/救急車への対策も
トヨタ救急車を手掛けるトヨタカスタマイジング&デベロップメントでは、救急医療中の感染拡大防止に向けた開発を急ピッチで進めている。
開発を進める商品は、医療従事者に向けた「治療時飛沫感染防止機材」と救急医療従事者に向けた「搬送時ウイルス感染防止機材」のふたつがある。
「治療時飛沫感染防止機材」は、医療用フェイスシールドだけでは防御しきれない、広範囲の飛沫拡散を最小限に抑えるもの。都内大学病院の依頼で開発。4月下旬までには、現場実証を行いたいとする。
「搬送時ウイルス感染防止機材」とは、トヨタ救急車に即搭載可能な「陰圧アイソレーター(陰圧搬送用簡易カプセル)」のこと。ストレッチャーの上部をビニールで覆い、ビニール内側の空気を常に換気する。
換気機能には、特殊フィルターが搭載されており、ウイルスの99.9995%以上を除去して排気できるという。動力源を乾電池式とすることで、軽量かつ電源の確保を容易にした。
必要となるウイルス除去フィルターを、大手特殊フィルターメーカーに、国内生産してもらうことで、早期の商品化を目指している。既に試作機によるテストが行われて、近日中のデリバリーが可能だという。
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なお、スズキとスバルについては、広報部に確認したところ、現時点で公表できる新型コロナウイルス支援の取り組みはないが、自社で協力できることを検討中とのことだった。
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