スバルがラジコンのエンジンを製造した!? こだわりまくった異色のラジコンカー

%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2016-09-08-16-32-23
1/5スケールはこんなにデカい!

 「これは珍なり」の担当になって1年少々、いろいろなモノ、人物を皆さんにご紹介してきた(ちょっと遠い目)。

 そのなかでラジコンカーは2回目。以前はFPVというカメラ内蔵のラジコンだったが、今回はエンジンで動くラジコンを紹介しよう。

今回紹介するモデルがすごいのは自動車用のガソリンを使えちゃうってところ。一般的にラジコンの燃料は、グロー燃料といってメチルアルコールに潤滑油や添加剤を足したものを使う。しかし今回のモデルはレギュラーガソリンでOKというのだ。

 さらにすごいことにそのラジコンをタイヤにいたるまで開発しているのが、セキュリティ機器を開発している会社だということ。これはヒジョーに珍なり。

 今回紹介するラジコン「スケールスポーツ」はなんと1/5スケール。5mの全長のクルマならラジコンで1mもあるということ。デカイ。

 しかも実車と同じくレギュラーガソリンで動くんだからきっと凄い実力の持ち主なはず。開発、製造をしている(株)三矢研究所に聞いてみた。

実車メーカーも開発に参加!?

 「このラジコンカーは〝スケールスポーツ〟というカテゴリーです。製品名は〝524R〟です。じつは2005年の発売なのでかれこれ11年目ということになります」

 なんだって〜!! いやはや、そんな昔からあったとは。しかもエンジンにはかなりのこだわりを持っているそう。

 「エンジンは自動車メーカーも含めて数社に声をかけましたが、唯一前向きな返事をくれたのがスバルの系列会社の富士ロビン(株)【現:(株)マキタ沼津】でした。しかもラジコンに載せられる4ストロークエンジンがあるというんです」

 これには全国のスバリストは大歓喜(たぶん)。4ストロークエンジンの「524R」の燃料はレギュラーガソリンでOK。音も静かで、アイドリングも安定するというのが大きなポイント。

 さらにスペックも凄まじくOHVの25㏄で最高回転数は1万1000rpm!! スペックは1.1㎰/7000rpmとのこと。

 モデルの大きさはおおよそ全長700×全幅400×全高230㎜というビッグサイズ。重量は約10㎏もあるにもかかわらず、最高速度は60㎞/hも出ちゃう。お値段はフルキットで約22万円。お高い。

なぜ一般企業が開発を!?

%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2016-09-08-16-40-34
これが「524R」のシャシー。車体中央部に重量物を積むことで抜群の運動性能を発揮しそう。キットにはシャシーのほかにボディなど必要なものがセットになっているぞ

 それにしてもセキュリティ機器のメーカーがなぜラジコンなのか。同社総務部の田中万隆氏に聞いてみた。

 「弊社社長が開発当時は一般的だった壁に据え付けの警報機器が、近い将来必ず移動するようになると考えていました。警備機器が動けば警備ロボットになります。そこで〝動く技術〟のノウハウをしっかり持っておこうというのが開発のキッカケです」

 すごい志だ。もちろん社長がラジコン好きだったというのは大前提にあるだろうが、それをちゃんとビジネスにつなげているそうだ。

 「524Rにも使われているタイヤは特許を取得していて、60㎞/hで壁に激突しても壊れない構造です。溝のないスリックタイヤですが、雨でも走行できるコンパウンドの配合なんです。その実力が認められ、公的施設のコンシェルジュロボットのタイヤとして採用されています」

%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2016-09-08-16-42-14
Cカーのような空力的デザインのボディもある。ラジコンといえどもボディの空力特性は大きな問題
 
%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2016-09-08-16-42-28
こちらは某社のEVがモデルのボディ?エンジン搭載部の全高をうまくデザインで処理している感じだ

 ちゃんとラジコンのノウハウを実業に結びつけているのだ。1/5というスケールもロボットへの技術転用を考えると、大きめがいいということから決まったそう。

今後の展開は?

 クルマ雑誌掲載は初となる情報を教えてくれたぞ!! じつは新モデルの製作が決まっていてホンダの「S800」になるそうだ。しかもエンジンもホンダ製のものを搭載予定。

 そうなるとRC界では世界初の「Powered by HONDA」が実現!! 実車と同じメーカーが作ったエンジンで走るラジコンカーなんて感激。今後に期待したい。

スケールスポーツに関する問い合わせは(株)三矢研究所まで
TEL:044‒988‒2088

最新号

ベストカー最新号

【水野和敏熱血講義も!!】ホンダ2025年までの新車戦略| ベストカー10月10日号

 ベストカーの最新刊が9月10日発売!  最新号のスクープ特集では2021年から2025年までのホンダの登場予想車種をいっきにスクープ。  そのほか、ベストカーでおなじみの水野和敏氏による「withコロナ時代に必要なクルマ」の熱血講義なども…

カタログ