■乗り味は8年分の進化をヒシヒシと感じる
そしてその乗り味も前型に対して、8年ぶんの進化をきっちり感じさせてくれる。低中速域ではトーションビームサスの癖ともいえる横方向の揺すりに加えて細かな上下動もしっかり抑えられており、常速域でのライド感はBセグメントとしてはみごとにフラットだ。
そこから高速域に至るまでは上屋の風切り音も小さく、187km/hと発表されている最高速付近まで接地感や直進性にまったく不満はない。動的な資質はかぎりなくゴルフの廉価グレードに近いところが確保されている。
95psの動力性能は必要にして充分といったところだろうか。0~100km/h加速は10.8秒と、このクラスとしては標準的なものだが、ターボ化によるトルクの厚さは特に2000rpm前後の実用域で実感することができる。
そしてバランサーレスの3気筒としては低中回転域での振動の少なさは特筆すべきだろう。が、高速での合流など高回転域を多用する場面ではさすがに微振動が掌に伝わることもある。
また、高速巡航時はロードノイズが若干大きめにキャビンに響くなど、さすがにゴルフ同然とはいかないところがあるのも確かだ。とはいえ、その総合力がBセグメントの常識を塗り替えることは間違いない。
新型ポロはその価格設定次第では、ライバルにとって先代以上の大きな脅威となるだろう。
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