犯人扱いされた屈辱と怒り
その後、何を言われても「私はやっていません」と言い続けました。当たり前ですが私が犯人である証拠は持っていなかったようで、疑惑を持たれたまま、約30分後に釈放となりました。その日は、はらわたが煮えくり返る思いでしたが、なんとか気持ちを落ち着かせ業務をこなしました。
あとになって聞くと、私だけではなく、数人のドライバーが「事情聴取」を強制的に受けていたことがわかりました。犯人が捕まらないまま1カ月ほど経ったある日、噂話で「A運送のBさんが捕まったみたい」と聞きました。
私が勤務していた運送会社の運転手でなかったことに安堵しましたが、私だけでなく疑惑を持たれた運転手に何の説明も謝罪の言葉もなかった大手物流会社に対し、怒り心頭になりました。
取り調べを行なった連中は警察のOBで、社外トラブルや社内不正を取り締まる部署だと、後で知りました。
私は30分足らずでしたが、長時間屈強な男達による「取り調べ」が続くと、気の弱い方はその場を逃れたくなって、やってもいない犯罪を認めてしまうのかなぁと漠然と思いましたよ。
改善策は、あらぬ疑惑を持たれないように荷物に近づかない、さわらないことでしょうか。でも、これではトラック運転手の仕事になりませーん。ダメだこりゃ!
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